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東日本大震災から10年

今日で東日本大震災から10年。
地震が起きた直後に襲った猛烈な津波は、瞬く間に町を飲み込んでいきました。
そしてこれまでに確認されている震災関連で亡くなった方は2万人を超えています。
大切な人を亡くした悲しみは消えることはないでしょう。
その中で、奇跡的に助かった人たちの奇跡ではない話があります。
それは岩手県釜石市の中学生たちがとった行動です。
震災が起きた時に、津波が来るかもしれないと判断した生徒たちは、普段の訓練通り、自主的に避難場所である高台へ移動しました。
しかしその広場横の崖が崩れており、ここでも危ないと判断した生徒たちは自分たちで判断し、さらに高台にある広場まで逃げました。
その校舎の4階まで津波が来た後、はじめに避難した建物も2階の高さまで津波が来ました。
中学生たちの機転のきいた行動により、全員が無事でした。
これが『釜石の奇跡』と呼ばれています。
なぜこんなことができたのか。
『私たちにとってこの避難行動は奇跡でもなんでもありません。普段通りに行っただけです。』と答えた生徒たちが多くいたそうです。
その地域に昔から伝わる『津波てんでんこ』(地震が起きたらてんでばらばらで構わないからとにかく早く逃げなさいの意)という言い伝えを守ったのです。
また普段の避難訓練から真剣に取り組んでいた証でもあります。
先人らの教えを守り、日頃から備え、正確な判断力を持っていたことがこの奇跡につながりました。

釜石の奇跡を経験した中学生の1人は、今地域で震災の伝承と防災学習を行う仕事に就いています。
『震災で多くの人に助けてもらった。自分を助けてくれた人たちを助けるための仕事に就きたい。』と思いこの仕事を選んだそうです。
『地震や津波はこれからも来る。
だからこそ地域のみんなと一緒に、どうやって備えるのか、またいざという時どうするのかを考えていきたい』と語ります。
中学生は地域のために活躍できる存在。
いざという時、自分には何ができるだろう。
普段から自分にできることは何だろう。

いざという時、一歩を踏み出す勇気。
普段のことから真剣に取り組む姿勢。
そして何より、命を大切にするということ。
自分を大切に。
周りの人を大切に。

10年という節目を迎える今日、地域の防災に関わる一員として、防災について考え、また自分自身とも向き合ってみましょう。
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