☆★☆育もう子どもの笑顔と地域の和・・・育和小学校☆★☆

10月号

        もうすぐ「育和フェスティバル」!
 朝夕めっきり涼しくなり、秋の訪れを感じる季節となりました。学校では、9月30日(土)に行う「育和フェスティバル」の準備を進めています。「育和フェスティバル」とは、子どもたちが各学級で考えた模擬店を出し、たてわり班でお店を巡るという児童会が中心となって行う活動のことです。保護者・地域の皆様も参加できますので、どうぞ遠慮なくご来校ください。どうぞよろしくお願いいたします。
 私の一番のお気に入りの読み物教材『「正直」五十円分』!
2018(平成30)年度から小学校では「道徳」が「特別の教科 道徳」となり教科化されます。
今は、さまざまな道徳の副読本がありますが、来年度からは検定を受けた教科書が使われることになります。今回は、私が今までの教員生活の中で一番気に入っている道徳の読み物教材を紹介したいと思います。それは、「正直」の大切さを気づかせる『「正直」五十円分』というお話です。

         『「正直」五十円分』
 主人公のたけしと弟のあつしは、野球の練習の帰りにジュースを買いにお店へ行きます。おばちゃんにお金を渡し、お釣りをもらった後、しばらくしてからおつりが五十円足りないことに気付きます。二人は、おばちゃんにそのことを打ち明け、お釣りを返してもらいます。
別の日、二人は、たこ焼きを買いに行きますが、買った直後に、釣り銭が五十円多いことに気付きます。しかし、後ろから来た人に押しのけられ、そのまま財布に釣り銭を入れてしまいます。
たこ焼きを食べながら、正直に伝えに行くべきなのか、そのままにしておくべきなのか、たけしは弟と悩みます。悩んだ末に最後は正直に言いに行くというお話です。さてその結末は?

「おっちゃん、さっきのおつり、まちごうとったで。」
「そうか。ごめんな。いくら足らんかったんや。」
「ちがうんや。五十円多かったから返しに来たんや。」
おっちゃんは、たこ焼きにソースをぬっていた手を止めて、目を丸くしました。
「おつりが少なかったと言われることはあっても、多かったと返し来たのは、ぼくら兄弟が初めてやで。ありがたく、受けとらせてもらいます。」
まじめな顔をしたおっちゃんは、頭を下げて五十円玉を両手で受け取りました。見ていたお客さんたちから、拍手が起こりました。
「お客さん方、おそれ入りますが、ちょっとお待ちください。」
おっちゃんは、そう言うと、できたでのたこ焼きを三こずつわりばしにさすと、ソースをぬって二人に渡しました。
「はい。これは、二人の『正直』五十円分に対する、おっちゃんのうれしい気持ちの表現や。」
「兄ちゃん、『正直』五十円分,おいしいな。」
「もちろんや。」「正直」五十円分のたこ焼きを食べながら、二人は、夕焼けの道を家へ帰っていきました。「正直」に行動することは、周りの人もすがすがしい気分にさせるというお話です。

 日本では今後も、さらに少子高齢化や人口減というさまざまな事態が進むにつれ、これまでなかったような難題が次々と発生することが予想されます。道徳の教科化という改革によって教育がどのように変化するのかを注視するとともに、学校、家庭、地域社会の中でも子どもの道徳性を育む取り組みに力を注いでいかなければならないと思っています。上記のようなお話がいつまでも道徳の教科書に載るような、そんな教育界の未来であってほしいと願っています。
                  校長 安 藤  直

9月号

  さあ2学期の始まりです!
 長い夏休みが終わり、学校には元気な子ども達の声がかえってきました。夏休み中に行なわれた「育和おどり」や「校庭キャンプ」などでは保護者・地域の皆様方にたいへんお世話になり本当にありがとうございました。これらの行事に参加した子ども達は、地域のよさを再認識してくれたことと思います。
2学期には修学旅行、遠足、作品展等たくさんの行事が予定されています。2学期も様々な面で本校教育の推進にご理解、ご協力を賜りますようどうぞよろしくお願いいたします。

   もうすぐ敬老の日、「姥捨山(うばすてやま)伝説」に学ぶ!
 9月18日は、敬老の日。現在、敬老の日は、「9月の第3月曜日」と定められていますが、それまでは曜日に関係なく毎年9月15日でした。その日になった理由には諸説あるものの、593年に聖徳太子が身寄りのない老人のための施設「悲田院」を設立した日が9月15日だったからだと言われています。敬老の日は、長年において社会に貢献していただいた高齢者をいたわり、長寿をお祝いする日です。家族間、親族間、地域間の絆、さらに世代間の絆の希薄化が危惧される中、長い年月に渡り築いてこられた、豊富な経験、知識、知恵を高齢者から学ぶことは、とても大切なことです。

さて、日本には昔から「姥捨山(うばすてやま)伝説」が各地に伝えられています。その中には、悲しいお話ばかりではなく、お年寄りに救われる話もあります。例えばこんなお話です。
昔々、年寄りの嫌いなお殿様が「年寄りは、山に捨てる命令」を村に発しました。どうしてもその命令に従うことのできない太郎は、年寄りを隠して住まわせました。ある日、隣国から「灰で縄を作りなさい。できなければ攻め込む。」と言ってきました。灰で縄ができるわけはありません。殿様は弱りはてて、国中の知恵者を募りましたがその謎解きができるものはだれもいません。このことを聞いた太郎は、隠れて住んでいる母に相談しました。母は「塩水に縄を浸して焼けばよい。」と教えてくれました。太郎はこのことを殿様に伝えます。殿様は、太郎の知恵ではないことを見抜き、母親の存在を知ることとなりますが、殿様は改めて年寄りのありがたさを実感します。このことにより年寄りを山に捨てる風習はなくなり、年寄りを大切にするようになったというお話です。

生活が大変で歳をとれば食いぶちを減らすために山に捨てられた昔の老人。世界屈指の豊かさの中、歳をとれば年金を始め多くの恩恵を受けられる現代の老人。これだけ比較すれば現代の年よりの方がはるかにいいように思いますが、人と人との絆が失われ、介護、認知症の不安を抱えつつ、「孤独死」「無縁社会」と向かい合わなければいけないのも事実です。
電通が発表した意識調査では、お年寄りが「敬老の日にしてもらいたい事」として、「モノ」より「会話」という結果が出ていました。お年寄りの方は、私たちが考える以上にコミュニケーションを希望されていることがわかります。
ですから特に「敬老の日」だからではなく、常日頃からお年寄りの方には温かく接することが、とても大切なことだと思います。最近では認知症のお年寄りの方を子ども達が見守る取り組みを始めている地域もあります。これからも見守られながら、見守っていくという未来型の地域社会の形成者として育和小学校の子ども達を育てていかなければならないと思っています。      

              校長 安 藤  直

校長室だより 7月号

      本格的な夏の到来です!
 梅雨明けが待ち遠しい頃となりました。曇り空の合間にのぞく太陽はまぶしく、本格的な夏の到来を予感させます。プールからは子ども達の元気な歓声が聞こえてきます。先月、行いました運動会には保護者の皆様をはじめ、地域の皆様方にも多数ご参加いただき、ありがとうございました。これからもさまざまな取り組みを工夫してまいりたいと思いますので、これからもご理解・ご支援をいただきますようお願い申し上げます。

   小さな力でも何かを変えることができる!
 南米エクアドルの先住民に伝わる物語「ハチドリのひとしずく」
 辻信一監修の「ハチドリのひとしずく」(光文社)という本をご存知でしょうか。辻さんの名前は、知らなくても、毎年、東京や大阪で開かれる「100万人キャンドルナイト」のイベントはご存知の方も多いのではないでしょうか。1年でたった2日。それも夏至と冬至の夜。それぞれたった2時間。電気を消してキャンドルを灯し、「ためいきのようなひととき」を思い思いに過ごす。これが「100万人キャンドルナイト」です。
辻さんはこの「100万人キャンドルナイト」の呼びかけ人であり、 スローライフの提唱者として、国内外に知られている方です。 
この本では、冒頭に南米エクアドルの先住民に伝わる物語「ハチドリのひとしずく」を紹介しています。これは、本当にとてもとても短いですが、なかなか考えさせられるお話です。
 『ある時、アマゾンの森が燃えていました。森に住む動物たちは、われ先にと逃げて行きました。けれども、クリキンディという名のハチドリだけは、 行ったり来たり、くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは、 火の上に落としていきます。
 それを見た大きな動物たちは、「そんなことをしていったい何になる。」とクリキンディを笑います。 クリキンディは「私は、私にできることをしているだけ。」こう答えました。』
たった、これだけのお話です。
読んでみると思わず、「そうだ、頑張れクリキンディ」と思ってしまいます。そして、自分は、笑って見ているだけの動物にだけは なりたくないと思ってしまうのです。
 辻さんは、この「ハチドリのひとしずく」を元に「ハチドリ計画」という活動をしているそうです。個人個人が自分にできることをして、 地球を住みやすくしようという運動です。なるほど、なかなかおもしろい興味深い活動です。
例えば地球温暖化や数々の環境問題などを前に、私たちは絶望したり、あきらめたり「どうせ自分一人が動いたって、何も変わらないよ。」と思ってしまいがちです。そんな時、このハチドリの物語を思い出すことで「いや、私にもできることがある!」とひとしずくの勇気を得ることができます。
 学校や地域でも同じです。一人一人が少しのことでも自分のできることを実践していけば、もっとすばらしい育和小学校、もっともっと住みやすい育和地域をつくっていくことができるのではないでしょうか。これからもハチドリのクリキンディのようなハートをもった子ども達を一人でも多く育てていきたいと思っています。                    
         校長 安 藤  直

校長室だより 6月号

    もうすぐ、運動会!
 新しい学年が始まって2か月。早いものでもう夏の訪れを感じる季節となりました。学校では、遠足や体力調べが終わり、6月4日(日)に行われる運動会に向けて、子ども達は一生懸命練習に取り組んでいます。応援団の練習にも熱が入ってきました。今年は、プール改修工事のために春の運動会になりますが、子ども達は、暑い中、本当によく頑張って練習しています。本番がとても楽しみです。
さて、今の子ども達は、ゲームなどをして一人で過ごす時間が増えていると言われます。一人の時間が多いと失われていく力もあります。学校では仲間と過ごす中で育っていく力も大切にしていきたいと考えています。    
子ども達にとって運動会の練習はとてもたいへんですが、それを通して、一人では身につけることのできない力を培っていけると思っています。
運動会当日には、子ども達の目標に向かってひたむきに努力する姿、勝負にかける純粋な姿をお見せすることができると思います。最後まで子どもたちへ大きな声援と拍手をお願いいたします。

    「ナイル川を渡るアリ」に学ぶ大切なこと!!
エジプトにナイル川という大きな川があります。長さは、約6700km。川幅は、狭いところで500m、広いところでは50〜60kmもあると言われています。この川を集団で渡るアリがいるそうです。それは、長い日照りが続き、大地が乾ききって食べる物がなくなったある夏のこと。アフリカの大地を吹き抜ける風からわずかに食べ物のにおいを嗅ぎ取り、アリの大群はその方向に向かって大移動を開始します。においをたどって川の岸に着いたアリたちは、食べ物のにおいがナイル川の向こう岸からやってきていることを知ります。
どのようにしてアリはナイル川を渡るのでしょう?
まず、2匹のアリがからみ合います。その2匹を中心にして何匹ものアリがからみ合い、3000匹以上のアリの大群がからみ合い、サッカーボールほどの大きな固まりになって、ナイル川に浮かんで流れていくのだそうです。その時、3分の1は水面から出ていますが、残りは水の中です。このままでは残りの3分の2、つまり2000匹以上は死んでしまいます。そこで流されていく途中で、水面上のアリは次第に水中に入り、そのかわり水中にいたアリが水面に浮かび上がります。しばらくの間は水の中にいても大丈夫ですから、このように交代しながらもぐったり、水面上に浮かんで息をしたりします。 このようにして3000匹以上のアリたちは、あの大きな川を、ほとんど犠牲を出すことなく移動してしまうそうです。
もしも、このアリたちの中に自分だけ楽をしようとして、いつも水面上に出ようとするなら、2000匹以上のアリは死に、ついには全滅してしまうことでしょう。少しの我慢をみんなで分かち合い、目標に向かって、進んでいくことの大切さを学ぶ手本がここにあるような気がします。
真剣にまじめに頑張る一人一人が集まると大きな力が生まれます。今年も子どものもつ熱いエネルギーを集結させ、一人じゃできないことをみんなで成し遂げる運動会にしたいと考えています。 保護者、地域の皆様方々の多数のご来校を心からお待ちしております。

                 校長 安 藤  直

5月号

   風薫る5月がやってきました!
新しい学年がスタートして1ヶ月が過ぎようとしています。1年生もそろそろ学校生活に慣れ、休み時間には元気に運動場で遊んでいます。学習参観、学級懇談会、PTA決算総会には、お忙しい中、多数ご来校いただき、ありがとうございました。子ども達の学習の様子はいかがでしたでしょうか。集中して一生懸命取り組めていたでしょうか。
もうすぐ子ども達が楽しみにしているゴールデンウィークがやってきます。親子でお話をするだけではなく、何か一緒にする時間を持っていただき、子どもたちと十分なふれあいの時間をとっていただいますようお願いいたします。
学校でも子どもの『心の居場所』ができるよう、これからも様々な場面で努力していきたいと考えています。何かお子様のことで気になることがありましたら、これからも遠慮なくご相談をいただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
さて、5月5日は「こどもの日」です。「こどもの日」にちなんで、今回は「子は親の鏡」という詩を紹介したいと思います。

   「子は親の鏡」
けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる
「かわいそうな子だ」と言って育てると 子どもはみじめな気持ちになる
子どもを馬鹿にすると、引っ込み思案な子になる
親が他人を羨んでばかりいると、子どもも人を羨むようになる
しかりつけてばかりいると、「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう
励ましてあげれば 子どもは 自信をもつようになる
広い心で接すれば キレル子にはならない
褒めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
愛してあげれば、子どもは人を愛することを学ぶ
認めてあげれば、子どもは自分が好きになる
見つめてあげれば、子どもはがんばり屋になる
分かち合うことを教えれば、子どもは思いやりを学ぶ
親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る
子どもに公平であれば、子どもは正義感のある子に育つ
やさしく、思いやりをもって育てれば、子どもはやさしい子に育つ
守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ
和気あいあいとした家庭に育てば、子どもはこの世はいいところだと思うようになる
 ドロシー・ロー・ノルト著:「子どもが育つ魔法の言葉」より

この詩は、保護者や地域の皆様もどこかで耳にしたことがあると思います。この詩は、私たち大人が子どもに対してどのように関わればいいのか、子育てに迷った時に、何かのヒントを与えてくれているような気がします。今後とも保護者、地域の皆様のご協力をよろしくお願いいたします。            

             校長  安藤  直

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