☆★☆育もう子どもの笑顔と地域の和・・・育和小学校☆★☆

12月号

   「土曜参観・作品展」ありがとうございました!!
 11月10日(土)に開催しました土曜参観・作品展には、早朝より多数ご来校いただき、本当にありがとうございました。どの学年の作品も一人一人の子ども達が力を出し切り、精一杯、自分なりの表現することができていたと思います。自分の作品を自慢げに指差す子ども達の表情からは充実感や達成感が伝わってきました。本当によく頑張ったと思います。
さて、早いもので今年もあと残すところ1ヶ月。2学期のまとめがしっかりできるように取り組んでまいりたいと思います。

   12月4日〜10日は、人権週間です!
            〜 「誰にも同じ生きる価値」 〜
 今月は、人権週間にちなんで、神奈川県のある子どもが書いた「誰にも同じ生きる価値」という作文を紹介します。
一年前の七月に、神奈川県の相模原で多くの障がい者の命が奪われた恐ろしい事件が起こりました。この事件の犯人は、「障がい者は、生きている価値がない、親がかわいそうだ。だから安楽死させるべき。」という考えのもと、犯行に至りました。
私には、見た目には分かりにくいけれど、知的障がいのある妹がいます。あまり多くの言葉を持たない妹だけど、嬉しい時には笑い、悲しい時には涙を流し、くやしい時には怒る、私にとってはごく普通の十二才の女の子です。もし私の妹が、障がいがあるから死んだ方がいい、と言って殺されたら、私たち家族は、悲しみのどん底に落とされ、犯人を一生許せないでしょう。
私と妹の生きる価値に違いはあるのでしょうか?以前、妹が通っていた療育センターの園長先生は、自閉症の人たちについてのお話の中で、「人それぞれ血液型が違うように、脳のタイプが違うだけ」と仰っていました。血液型はみんな違います。性格だって全く同じという人はいないでしょう。たったその程度の違いなのに、生きる価値に違いなんてあるはずがありません。たまたま私は健常者として生まれ、妹はたまたま障がい者として生まれて来ただけです。もしかしたら私が障がい者として生まれて来ていたかもしれません。でもネット上で犯人に同調する人が多く出てきて、驚きました。確かに障がい者はお金を生み出せないかもしれません。でも、何事にも一生懸命に取り組む姿を見て、私はいつも勇気をもらいます。私は障がい者に生きる価値がないと言う人たちに言いたいです。もしも自分の子供が障がいを持って生まれて来たら、もしも自分の身内がある日突然、事故や病気で障がい者になってしまったら、今と同じ事が言えますか?と。(中略)
昔、障がい者施設を建てる時、地域の人々が障がい者に会う際には妊婦さんはお腹に鏡を付けて会ったそうです。生まれて来る子供に障がいが移らないようにするためです。今はそこまでの事はないけれど、よく理解されていない点はたいして変わっていないのかもしれません。
相模原の事件の犯人は、「障がい者のいる家族がかわいそうだ。」と言いました。確かに普通の子育てより何倍も大変な子育てだろうと思います。私の母も明るくしていますが、妹が小さい頃は、妹の将来に不安を感じてよく泣いていたそうです。今でも、自分たちが死んだ後のことは、いつだって心配だと言います。だからと言って、妹が死んでしまったら楽になるのでしょうか?まったく違います。悲しみに暮れ、生きる望みを失くすと思います。妹は、家族の癒しであり、世界でたった一人の大切な存在だからです。母は、妹が小さい時から近所の人たちに妹の事を打ち明けてきました。妹を理解してもらい、一人で困っていたら助けてもらえるようにと考えたからです。この世の中は、障がい者にとってはまだまだ生きにくく、妹の人生は私の人生よりもずっとハードな障がい物競走のようなものになるだろうと思います。妹は時々、思い出したかのように「お姉ちゃん、大人になったら、一緒に暮らしてくれる?」と聞いてきます。小学生なのに、自分の将来に不安を感じているのです。
私には、この事件を通してより一層強くなった願いがあります。妹のような障がいを持った人たちが、希望を持って自分の人生を歩いていけますように、私の両親のような、障がいを持った人を育てている人たちが、安心して我が子より先に旅立てますように、そして、私のような人たちが父母亡き後も、障がいのある兄弟を支えていけますように、と。
「第37回 全国人権作文コンテスト入賞作文集より(一部省略)」
この作文は、相模原で起きた事件を批判し、自分の妹をはじめ障がいのある人にもちゃんと人権はあるんだ、ということを社会全体に訴えています。この子は、人間としての本当の価値とは何か、家族とは何か、という問いに対して、これまでの妹との生活経験からしっかりとした自分の意見を持っています。障がいのある人と健常者が共存できる理想の近未来社会の実現への強い思いが込められた素晴らしいい作文だと思います。育和小学校でも障がいのある子ども達への理解が深まるように同じ教室で学習したり、一緒にふれあう活動を行ったりして共に学び合うインクルーシブ教育を推進しています。今後ともご理解とご協力をよろしくお願いいたします。おうちでも一度、親子で障がいのある人の人権について話し合ってみてはいかがでしょうか。
         校長 安 藤  直



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