全校朝会 校長講話「自分の背中は、自分で見えない」

公開日
2017/03/06
更新日
2017/03/06

お知らせ

 明石家さんまさんを知っていますか。昔からよくテレビに出ていて、今も人気のあるタレントさんです。この明石家さんまさんが、仕事休みに家で何をしているかを知っている人は少ないようです。休みの日、彼は、自分が出た番組の録画を見て「ああ、この場面は、このように言った方が良かった。この表情はよくない」などチェックするそうです。
そして、後輩の若手タレントを家に呼んでその録画を見せて意見を聞きます。その時「さんまさん、本当に面白いですよ。ばっちりですね」と自分を褒めるタレントは、もう家には呼ばないようです。「今回は、もう一つだと思います。こんな感じの方がいいと思います」というタレントをまた家に呼ぶそうです。なぜだか分かりますか。
 人間は、誰でも叱られるより、褒められるとうれしくなり、気分もよいものです。でも、さんまさんは、「自分の背中は、自分で見えない」ということをよく知っているタレントなのです。
 皆さんは、自分の顔や姿は、見ることができます。でも、背中は見えません。人からの注意は、「あなたの背中にゴミが付いていますよ」と言われていることと同じなのです。人の注意を聞かない人は、やがて、「背中にゴミをいっぱいつけて歩いている人」になってしまいます。前から見ると美しい姿をしていても、背中にはいっぱいゴミがついているということなのです。
 さんまさんが、録画を見せて人の注意を聞くのも彼は素晴らしい芸をすればするほど、ゴミがつくことを知っているからです。そのゴミをつけっぱなしにしていると、やがて人に飽きられてしまうということを知っているのです。
 みなさんも、学校の先生やお家の人の注意をしっかり聞いて、自分の背中のゴミを自分で落とせる人になってほしいと思います。自分の背中をゴミだらけにしないでください。 人からの注意は、自分の背中のゴミを取ってくれるものなのですから、本当はとても感謝しなければならないということを忘れないでください。