学校日記

今日の一言 10月9日 至誠にして動かざるものは・・・

公開日
2014/10/09
更新日
2014/10/09

校長雑感 一隅を照らす

4週間の教育実習生の受け入れが明日終わります。
今日の放課後、4名の実習生と先生方で反省会をしました。

彼女たちは感想と決意を話してくれました。とても頼もしく、未来の先生に大きな期待を抱きました。

実習生たちの決意を聞きながら、この夏に受講した新任校長の研修合宿を思い出しました。

職業人として歩み始めようとしている彼らと自分とでは異なる部分があるのは当然です。しかし、「教育の道に入る覚悟」という意味では同じなんだな、と感慨深く彼らの顔を見ていました。


【新任校長研修の感想文】
新任校長研修の目的は、学校経営・管理について、管理職に求められる様々な事柄についての実践的な研修行う、というものでした。

講話
「学校教育に期待すること」
「大阪市の小学校教育が当面する課題」
「校長としての心がまえ」
「研究と学校経営」

グループ研修
「教職員の資質・能力を高めるための学校体制はどうあるべきか」
「子どもにとっても教職員にとっても夢のある学校とは、どんな学校なのか。
 校長として、その夢のある学校づくりをどう進めるか」

校長としての「重責」と「覚悟」を思い知らされた2日間でした。

研修後に感想の提出を求められました。

「教育の道に入る覚悟」について触れています。

*** *** 感想文(抜粋)*** ***
 この感想文を書くにあたり、森信三先生の「修身教授録」を再読しました。研修においてご講演をいただいた諸先生方が共通に説かれていたことは、この本に書かれていることではないかと思い至ったからです。

同著の第36講「誠」に次のようにあります。
 ・・・真実の道というものは、「自分がこれを開くんだ」というような考えでは、真に
開けるものではないようです。・・・「自分が道を開くのだ」というような一切の野心や
はからいが消え去って、このわが身わが心の一切を、現在自分が当面しているつとめに
向かって捧げ切る「誠」によってのみ、開かれるのであります。(P250)

・・・誠とは、畢竟するに「己を尽くす」という一事に極まるとも言えるわけです。
すなわち後に少しの余力も残さず、ひたすらに自己の一切を投げ出すということでしょう。・・・(P252)

・・・松陰先生は「至誠にして動かざるものは未だこれあらざるなり」とおっしゃっていますが、諸君らはこれを只事と思ってはならぬのです。自分のすべてを投げ出していく必死の歩みなればこそ、誠は真の力となるのです。・・・(P254)

私が、この境地に百分の一も近づけるかどうか、全くもって自信はありません。しかし、この心がけや意気込みをもって、教育職・校長職(公職)にあたるべきであることは確信するところです。
*** *** ***

この初心を忘れずにいつまでもいたいものだと思います。


注:森信三の「修身教授録」は、天王寺師範学校時代に教師の卵たちに向かって行われた授業の実録です。