学校日記

今日の一言 1月14日 世界の○○? 俺はオレ!

公開日
2015/01/15
更新日
2015/01/15

校長雑感 一隅を照らす

私の年代で、音楽を志していた者にとって、共通して憧れていた音楽家。
その一人に指揮者・小澤征爾さんがいます。

彼の音楽界での活躍のみではなく、そこに至るまでの型破りの挑戦・生きざまにも,多くの人たちが共感しました。また、著名な人々との対談などもとても興味深いものでした。
その受け答えが、偉ぶらず、とても素直で誠実だったこともありますが、加えて印象的だったのは、彼の独自の価値観でした。

*** *** ***

20代でニューヨークフィルを指揮し、その後時を経ずしてボストン交響楽団の音楽監督に就任しました。

その時期のインタビューで・・・

「多くの人が、私のことを≪世界の小澤≫というけれど、世界ってなんなんでしょう?私は満州生まれだし、音楽は日本で勉強したし、音楽しているところが、今アメリカって言うだけで、俺はオレだと思う。世界に認められなければだめですか?僕は世界の小澤って言い方、好きじゃない。」

ウル覚えの引用です。ご容赦ください。主旨は当たっていると思います。

当時の彼は、評価の基準を日本独自で持たずに、海外で認められた時のみ騒ぎ立てる日本の風潮に批判的でした。

*** *** ***

彼は、ことあるごとに、価値観の物差しを自分の中に持つことを言い続けてきました。

私は、彼のこの姿勢にいつも勇気づけられてきました。

・・・・・

(つづく)