学校日記

今日の一言 1月15日 世界の○○? 俺はオレ! その2

公開日
2015/01/15
更新日
2015/01/15

校長雑感 一隅を照らす

若い頃から、小澤征爾さんは、価値観の物差しを自分の中に持つことを言い続けてきました。その思いは年齢を経た後年になっても変わりません。

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2002年にウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任しました。
その時にも、あるインタビュー(小澤征爾64歳の挑戦)で同様の発言をしています。

インタビュアー「日本は、今グローバル化が進み、音楽以外でも海外で活躍することを求められている時代です。小澤さんのように世界で活躍する人材が、日本から次々でてくる、そういう状況にあると思いますか?」

小澤さん「(質問の真意がわからない様子で)ん〜わかんないな。でも大切なのは、ひとりひとりがどういう風に生きていくか、ですよね。国は関係ないんじゃないですか。」

・・・ ・・・ ・・・・

インタビュアは、おそらくグローバル化を目指す日本人へのエールを「世界の小澤」に求めたのかもしれません。

小澤さんの答えは、国を意識したインタビュアの「グローバル」をあっさり否定し、もっとひとり一人の、とても個人的な能力や想いや、生き様が「本当のグローバル」につながるんじゃないのかな・・・と言っているように聞こえました。

ボストン時代の小澤さんは、日本へボストンのオーケストラと来ると、ホテルで浴衣に着替えて団員と日本風の宴会をするほど、日本大好きで日本を根っこに持っている人です。
それが、彼にとってはごく当たり前です。ことさらに日本を強調することもしないし、ただ楽しもう、喜んでもらおう、としているだけのようです。

俺はオレ!

価値観の物差しは、自分の中にある・・・と。