学校日記

今日の一言 2月15日 切羽詰まった状況を作らない!

公開日
2015/02/15
更新日
2015/02/15

校長雑感 一隅を照らす


「ぎりぎりの決断を迫られるような状況にならないにようにしたい。」

(写真:プリンストン日本語学校HPより)





数年前に、ミュンヘンでお会いしたプリンストン日本語学校のカルダー淑子理事長から聞いたお話です。

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プリンストン日本語学校は、幼稚園のお子さんから高校生が通学しています。
父が米国人、母が日本人の国際児童も多く在籍しています。
彼らは、日本語も英語も母国語として使えるようになる可能性を持っている子どもたちです。

この学校では、高校生の時に研究発表します。
この年の課題は「広島の原爆投下について」。
とても重い内容です。

【高校3年生の男子生徒】

男子生徒は
原爆を投下したアメリカ側の資料を英語で読みます。
感想は「自分が大統領でも、あの状況なら投下しただろう」

今度は、原爆を投下された広島の人たちの話を日本語で読みます。
感想は「あまりにも悲しい。いかなる状況下でも投下は許されない。」

先生は、男子生徒に質問をしました。
「では、原爆投下は正しかったのか?君はどう思う?」

彼は答えます。
「行くところまで行ってしまい、切羽詰まった状況になったら、どちらかを選ぶしかない。そこには偏った正義しかない。
僕は、ぎりぎりの決断を迫られるような状況にならないにようにしたい。」

彼は、外交官を目指して勉強を始めたそうです。

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いつまでも心の中に残るはなしです。