学校日記

今日の一言 3月10日 宮川さんの音楽授業の後に・・その2

公開日
2015/03/10
更新日
2015/03/10

校長雑感 一隅を照らす

宮川さんと30年ぶりにお会いしたのは、昨年の5月5日。
兵庫県立芸術文化センターの楽屋でした。

コンサートの本番前に、夕食のテーブルをご一緒させていただきながら、
桃陽小学校のために作曲してほしいと、単刀直入にお話をしました。

私がイメージしていたのは、打楽器の曲でした。
児童450名が保護者や地域の方もいっしょに演奏できるような曲。
老いも若きもみんなで演奏できるような曲でした。

「原初的で根源的な音楽。魂を震わせるような曲」

宮川さんは言下にそんな曲は書けないと断りました。

・・・お互いしばらく黙っていると、

彼は思案顔で、

一度学校に行って様子を見させてもらうのはどうだろう

と提案してくれたのです。

*** *** ***

お話できたのは15分あったでしょうか?
とても短い時間でしたが、あっという間にはなしは核心に触れました。

「音楽をするって、作曲やもちろん演奏も、命の大切さに関わることなんだと思うんだよね」

想いが溢れて来たかのようでした。
私も「そうなんですよ」と応えると、話が止まらなくなり、
本番前だからこれでおしまいにしてほしい、
と周りの方に止められたほどでした。

*** *** ***

彼が提案した時にすこし躊躇して見えたのは、彼は超多忙にもかかわらず、
約束すると必ず実行する人だからだと、後でわかりました。

10月に来ていただいたときに、彼は6年生に、卒業までにまた来るね、と
約束していました。

ほんとうに来てくれました。

これまでは、宮川さんが私たちの期待に応えてくださいました。

これからは、彼の期待に私たちが応える挑戦が始まります。

命の大切さに関わる音楽をするために・・・・・