学校日記

今日の一言 3月17日 EUの思惑

公開日
2015/03/17
更新日
2015/03/17

校長雑感 一隅を照らす

日本人が身につけるべき語学力とは?

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ヨーロッパ域内の通貨がユーロに統一されたときのことをよく覚えています。
当時、フランクフルトで航空会社に勤めてました。

ドイツマルクがユーロに。その意図する深い意味よりも切り替えのための作業やマクドナルドのハンバーグがいくらになるのか、などで大騒ぎをしていた記憶があります。

結局、給与はきっちりと換算され、物価は高いほうに丸められたという、イメージでした。

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商品の自由な移動と資本の自由な移転を可能にするという目的が、ユーロ統一にはあるそうですが、そう簡単にいかないのが、共通言語や歴史、文化という点に関して同質性に欠いていることが挙げられるようです。

すなわち言葉の壁が大きいのです。

ヨーロッパの各国は、語学力を計る方法を独自に持っていました。
しかしこれでは、EU内で雇用を活性化しようとしても、語学力の基準がまちまちなため、履歴書の中の語学力の記載をどう評価していいのか迷ってしまいます。

そこで、EUが考案したのが、ヨーロッパ人としての語学力の判定基準です。

母国語と隣接する国の言語と共通言語。3か国語は話せるようにしよう。
判定基準を統一し、初級から母国語レベルまでをAからCで表そう・・などなど。

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EUは、ヨーロッパが力を発揮するためには、語学力の育成やそれに対する共通認識が必要であると考え、自分たちのために自分たちの基準を作ったのです。

それが、「Common European Framework of Reference for Languages ヨーロッパ言語共通参照枠」です。

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日本も、いよいよ独自の物差しが必要な時が来ています。

語学力には、いろいろなレベルがあります。

日常言語
学習言語
など

公立の小学校・中学校でどこまで求めることが適切なのでしょうか?

・・・・今日の読売新聞・夕刊の記事「高3英語力 7割中学レベル」を読んで思いました。
欧州の外国語習得のための共通基準を参考に作成されたテストでの、結果だそうです。

われわれの基準は???