学校日記

今日の一言 5月1日 走れメロス

公開日
2015/05/01
更新日
2015/05/07

校長雑感 一隅を照らす

航空会社に勤めている時代がありました。

当時住んでいたのはフランクフルト。年に3回から4回、勤務先の航空会社の便を利用して東京に飛んでいました。


そのときは、音楽の道からサラリーマンに転身した時期で、わからないことだらけ。

自分がいろいろできないことを棚に上げ、つかみどころのない不安に、自分自身や人様に対して不信感を持つようになっていました。



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機内の暗闇の中で、泣けて泣けてしょうがありません。

「走れメロス」のアニメが上映されていたのです。
不勉強な私は、その時まで太宰治の「走れメロス」を読んだことがありませんでした。


なんという物語でしょう。


「僕は、信じていいんだ!! 人を信じていいんだ!!」

大声で叫びたい衝動に駆られました。



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走れメロス

人が人を信じることなど有り得ない。「人を信じる」と言う者を軽蔑する王様。
そんな王様に憎しみをおぼえるメロス。王様の暗殺を企て失敗したメロスは、「結婚式を迎える妹に会い行かせてくれ、必ず宮殿に帰って来る。身代わりに親友を・・」と約束。

「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。おくれたら、その身代りを、きっと殺すぞ。ちょっとおくれて来るがいい。おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ。」

メロスは、妹の待つ村へ出発するのですが・・・・

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信じること。それは、今でも私にとって挑戦です。

簡単ではありません。

しかし、教育の現場に身を置く限りは、何が何でも「信じる」ことに挑戦し続けます。