学校日記

今日の一言 3月7日 外国語教育に想う その7 英語で話す

公開日
2016/03/07
更新日
2016/03/07

校長雑感 一隅を照らす

「日本が必要としているのは・・・
 
  外国人に道を訊かれて
  英語で答えられる人材などではない。

 日本が必要としているのは・・・
 
  専門家相手の英語の読み書きで事足りる
  学者でさえもない。

 日本が必要としているのは・・・

  世界に向かって、一人の日本人として、
  英語で意味のある発言ができる人材である」


『日本語が亡びるとき 英語の世紀の中で』より
(水村美苗著・2008年10月31日・筑摩書房)

* * *

「企業が、そして日本の社会が求めている日本人の英語力は
 日常会話が何とかできるという初級レベルではなく
 英語で仕事ができる中級以上のレベルなのです。
 
 ・・中略・・

 私も水村美苗の見方に賛成です。
 今求められているのは、日本のことをよく知り、
 社会や世界の動きなどについて自分自身の意見を持ち
 それを外国人にわかるように発言できる、
 そのような英語力なのです。」
 
 『英語で話すヒント』から
 (小松達也著・岩波新書)

* * *

一昔前の日本は、西洋の文化・文明を取り入れることに懸命でした。
そのためには、語学が必要でした。

英語をはじめ、ヨーロッパの言語を理解する必要がありました。
そのための語学力を求められたのです。

・  ・  ・

今は、どうでしょうか?

今では、外国語で話し、自分自身の意見や考えを説明したり、
説得したりする語学力まで求められているのではないでしょうか。

『英語を・・話す』・・・から  『英語で・・話す』へ

助詞一つのわずかの差ですが、意味はとても大きく違ってきます。

*** *** ***

日本の子どもたちが成長し、社会人になった時、
何のために外国語(英語)を使うようになっているのか、
私は明確なイメージを持つことができません。

・・・

流されるように英語教育がどんどん義務教育の中に入ってきています。
英語を学習する意味を考え続けたいと思っています。