学校日記

今日の一言 3月9日 自省録

公開日
2016/03/09
更新日
2016/03/09

校長雑感 一隅を照らす

日本語とドイツ語(英語)の両方の言葉で出版されている本を何冊か持っています。

その中の一冊に「自省録」(マルクス・アウレリウス著)があります。

「お前は・・・」という二人称で書かれています。

自分自身に語りかける形式です。

マルクス・アウレリウスは、
ローマ帝国の全盛期、五賢帝の最後の皇帝。「哲人皇帝」とも称され、最前線にあっても哲学を忘れず「自省録」を著したといわれています。

ローマ時代の皇帝がどれほどの権力を持っていたか想像することもできません。
しかし、日々戦いの中で、激しい精神の動揺や理性の揺らぎを感じていたことは
想像できます。

その彼が自省録で書いていることの謙虚さや精神の高邁さには、驚くばかりです。

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君は理性を持っているのか?「持っている」
それならなぜそれを使わないのか。もしそれがその分を果たしているのならば、そのうえ何を望むのか。
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あたかも一万年も生きるかのように行動するな。不可避のものが君の上にかかっている。生きているうちに、許されている間に、善き人たれ。
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他人の魂の中に何が起こっているか気をつけないからといって、そのために不幸になる人はそうたやすく見られるものではない。
しかし自分の魂の動きを注意深く見守っていない人は、必ず不幸になる
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もっともよい復讐の方法は自分まで同じような行為をしないことだ。
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などなど。

事あるごとに、この本からヒントをもらっています。