Ｓａｐｅｒｅ　ａｕｄｅ

卒業生に伝えたい言葉として、卒業アルバムに書きました。
節目節目でこのアルバムを開いたとき、もし読んでくれたら嬉しいな・・という思いからです。

自分の知っていることを使う勇気を持とう！

という意味です。カントの言葉です。

・・・・・

Wer immer strebend sich bemüht,
Den können wir erlösen

職場の同僚や友人とのお別れのとき、いつも書くのはこれです。

懸命に努力する人は救われる・・・という意味なのですが
長い長い「ファウスト」の物語の終わりに出てくる天使たちの「名台詞」、
その本当に意味するところは、深淵です。

＊＊＊

何のために生きているのか？
人生の喜びとは何なのか？

これが人生の喜びに違いない！生きる目標だ！！
と思い込みがむしゃらに頑張る。

しかし、いったん目標に到達すると、なんだかこれじゃないような気持ちになる。
昨日まで、この目標に到達できるのなら、死んでもいいと思っていたのに、
手に入れてみると、それが色あせて見える。

じゃあ、これはどうだ！
　　
　　　　これじゃなかった・・

では、次はこれか！

　　　　これでもない・・・

果てしなく繰り返されます。

ときは過ぎ去り、終わりの日がやってきます。

私は、何者だったのだろう。
何かを成し遂げることができたのだろうか・・・

・・・

その時、天使はこのように言います。

誰も自分が何者か知らない。
霊性の高みに到達していても、それを気付くことはない。
ただ、我々が言えることは、
ただただ努力をし続けるものは、救済される・・・ということ。

＊＊＊

くじけないこと
心を尽くすこと
誠実でいること
成し遂げること
善を為すこと・・・

挫折すること
堕落すること
不誠実でいること
何も為すことができないこと
不善を為すこと・・・

こんなこと、あんなこと・・・
何もかも全てを

「努力」

と言っているのだと、私は解釈しています。

・・・

みんなみんな、がんばってる！！
私もあなたも、彼も彼女も

みんなみんな、そのまま　がんばり続けよう！！

・・・

今年も、この言葉を送ります。