学校日記

今日の一言 4月21日 損得を考えない人たち

公開日
2016/04/21
更新日
2016/04/22

校長雑感 一隅を照らす

  一般の企業では通用しない!

学校の先生は、しばしば批判されます。

悩んでいる先生がいます。

  やっぱり、私たちは世間知らずなんでしょうね。

外部から民間人校長として入ってきた私は、
先生方から、こう質問されることがあります。
私は即座に訊き返します。

  先生が、なぜ一般企業で通用しなければいけないんですか?

  私は、音楽をしている時代がありましたが、その時に
  「お前は一般企業では通用しない」
  と言われたら、
  「そりゃそうです。音楽家ですから」と言っていました。

  先生方も「そりゃそうです。教育者ですから」と答えればいいじゃないですか。

教師と音楽家は違う!・・と、おっしゃる方がいるかもしれません。
「一般企業で通用しない」と言う意味は、そんな単純なはなしをしているんじゃない・・と、お叱りを受けることも承知しています。

* * * *

昨日は、天王寺区8つの小学校の校長先生と教頭先生の集まりがありました。
3時間ほど、いろいろな話をしました。

時間が経てば経つほど、子どものはなし、学校のはなし、教育のはなしばかりになります。

ある教頭先生が言いました。

「教師は、損得を考えない人たちなんです。」
「どんなにしんどい時間があっても、子どもがニコッとしてくれたら、それで満足するんです。どんなつらさもふっとんでしまいます。それだけで働いているんです。」

損得を考えない人たちが、利益を追求する企業で通用しない、ということは容易に想像できます。

いつも先生方に言っていることは、やっぱり的外れではないと確信しました。

すくなくとも私は、
先生たちに
「損得を考えない人であること」
「どこまでも生真面目で、誠実に教育者であること」
を望み、
私自身にも、そのようであることに挑戦したいと・・

子どもたちのことを熱く語る教頭先生の顔を眺めながらそう思いました。

(写真:大阪市小学校教育研究会の天王寺支部全体会 会場の様子)