数日前の雨の日。

折り鶴を折って遊んでいる４年生。

「あー、上手に作れたね。それも、こんなに小さく！」



　感嘆の声を上げる私に、その子が見せてくれたのは、
　普通の折り鶴よりすこしだけ小ぶりの折り鶴でした。

「もっと、小さいのがあるよ」
　
　　　　　「見せて、見せて」と、

言っているうちに始業のチャイムが鳴りました。

私は"もっと小さな折り鶴" を見ないで教室を出ました。

雨の日も悪くないなと思いながら、戻って来た校長室。
上着のポケットに、何気に入れた指の先に触れたのは、
ほんとに、ほんとに小さな　おりづる　でした。

いつの間に・・・・。

どの子がいれたんだろう？
余韻の残る雨の日の休み時間でした。

（写真：実際のおりづるです）