今日の一言 11月24日 指揮者のことば、小学生のことば。
- 公開日
- 2016/11/24
- 更新日
- 2016/11/24
校長雑感 一隅を照らす
「ここのスタッカートはもっと短く」
「まだ大きくしない。クレッシェンドが目に入ったら、まず小さくする」
「アクセントはもっと強く」
「音が切れないようにつなげて」
「出だしは、鋭い音で」
・・・
長く⇔短く
遅く⇔速く
だんだん小さく⇔だんだん大きく
暗い音色⇔明るい音色
弱く⇔強く
・・・
昨日は、長い時間、オーケストラのリハーサル風景を見ていました。
今、音楽の時間に6年生が歌っている「美しき青きドナウ」
いろいろなオーケストラを違う指揮者で聴きました。
演奏には、いろいろな解釈があります。面白いほど思う存分多様な表現をします。
そんな音楽を作っていくリハーサル。
その時、指揮者はどんなことを言っているのか、興味ありませんか?
カラヤン、ベーム、バレンボイム、小澤、ムーティ、チェリビダッケ、ティーレマン、バースタイン・・・有名な指揮者たち。
リハーサル風景をインターネットで見ることができるようになりました。
彼らがリハーサルで使う言葉は、そんなに難しい言葉ではありません。
勿論、曲の解釈のために作曲者の話しや歴史的背景や、そのほか様々な逸話を語って聞かせながら音楽のイメージを共有しようとすることもあります。
しかし、多くの時間は単純な言葉が並びます。冒頭で書いたような言葉です。
「音」として具体的にどのように鳴らなければいけないかを指示します。
「音」の鳴り方を言っただけではダメなときは、楽器の操縦(演奏法)について話します。
例えば
「木琴のマレット(ばち)を硬いのに変えて」
「バイオリンのトレモロは弓の先を使って」
「ビブラートをかけて」
などなど・・
***
実は、これら指揮者の指示は、学習指導要領(音楽)に載っていて、子どもたちが学習することと一致しています。
音楽を学習するとき、すべての領域(歌唱・器楽・音楽づくり・鑑賞)と学年で共通して指導する内容。それを「共通事項」と呼んでいます。
〔共通事項〕音楽を特徴付けている要素
音色
リズム
速度
旋律
強弱
拍の流れやフレーズ
音の重なり
音階や調
和声の響き
***
プロの音楽家も小学生も同じ「音楽的なことば」を使うのです!!!
(写真:6年生・土曜授業から)