学校日記

今日の一言 3月5日 働き方改革 18 働き方=生き方

公開日
2018/03/05
更新日
2018/03/05

校長雑感 一隅を照らす

働き始めた職場には、ユニフォームがありました。

勤務地はフランクフルト、住んでいるのはマンハイム。
ICEと呼ばれる特急の電車に乗り継いで45分。
トータルで通勤に1時間ほどかかる遠距離に住んでいました。

勤務時間は8時30分から17時00分。

(ドイツボケしていたわたしは)
随分早くから起きて、時間をかけて通勤している・・・と、
思い込んでいました。

「オフィスに何時に入ってもいいけれど、
8時30分には、ユニフォームに着替え、
お客様からの電話を取れる態勢になっていること。」

マネージャーから、そのように言われた私は、

 では、勤務時間を変更してください。着替える時間を確保するために
 勤務開始時刻を8時15分に早めることを要求します!!

「はあ・・?何を言ってるんだ、君は!」

全くの正論を言っていると信じ込んでいた私は、マネージャーが驚きのあまり唖然とした表情をしたのを見ても、この日本人のマネージャーはドイツの常識を知らない困った人だと逆にあきれていたのです。

***

今思い返すと、当時の自分に「はあ・・?大丈夫か、君は!」と言ってやりたくなりますが、ドイツの社会で大して仕事をしていたわけでもない私ですら、このような意識になっていました。

はじめて働いた日系企業。
この会社のみなさんは、このドイツかぶれの若者をどう思っていたのでしょうか。

この一件は、象徴的でした。似たようなことがいくつもあったに違いありません。
日本から来た人たちのストレスが、私のストレスと同じ大きさに膨れていたとすると、かなり巨大になっていたことでしょう。

・・・

私は一年もしないうちに持病が取り返しもなく悪化してしまいました。その後、奇跡的に治癒(別の機会に書きます)したのですが、その後は、日本の企業戦士に憧れるようになり、日本で働きたいと熱望するようになりました。

それでも・・
「君は日本で働いたことがないからな・・ちょっと感覚ちがうんだよ」と言われる日々は続くのです。