今日の一言 3月20日 卒業式 式辞
- 公開日
- 2018/03/20
- 更新日
- 2018/03/20
校長雑感 一隅を照らす
3月19日の卒業式の式辞です。
たくさんたくさん話したいことがあって、前日はとうとう一睡もできませんでした。
今日になっても、あれを言えばよかった、これを言えばよかったと、いろいろと想いが湧き上がってきます。
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本日ここに大阪市立桃陽小学校第95回卒業式を挙行できますこと、教職員を代表いたしまして感謝申し上げます。
保護者の皆様
お子様のご卒業、誠におめでとうございます。心身共にたくましく成長されたお子様の姿に、感慨もひとしおのことと ご推察申し上げます。
ご来賓の皆様
公私何かとご多用のところ ご臨席を賜りましたこと、また、桃陽の子どもたちの育成に、日ごろより、ご尽力とご指導をいただいておりますこと、高いところからではございますが、厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。
卒業生の皆さん 改めて、ご卒業おめでとうございます。
皆さんとの思い出はいくつもありますが、特に印象的なのは、
四年生のとき、音楽の授業をしたこと。
天王寺区の音楽交流会でバッハのG線上のアリアを
演奏するために鍵盤ハーモニカを一緒に練習したこと。
そして何と言っても
六年生で《カンターレあかんたーれ》を
演奏している皆さんの姿・歌声。
これは一生忘れることはないでしょう。
あのNHKホールでの 宮川彬良先生と一緒に演奏できた経験は、
みなさんにとって、かけがえのない出来事なのです。
たとえば、プロ野球選手かJリーグのサッカー選手が
学校に来てくれたとします。君たちに指導をしたとしても、
一緒に試合をすることはできません。
プロの選手たちの投げたり蹴ったりするボールを
受けることができないからです。
でも、音楽はそれが可能です。
宮川先生は超一流のプロの音楽家です。
だからこそ、舞台に上がれば、一緒に演奏するひとが、
皆さんのような小学生であっても、本気で本物の音楽をしました。
1400人の観客の前で、たった一度きりの演奏、それも初演です。
全身全霊をかけて、みんなといっしょに全力で演奏したのです。
皆さんもそのエネルギーを感じたので、
あのような素晴らしい演奏が出来たのだと思います。
簡単には経験することができない時間を皆さんは、
あの瞬間生きていたのです
これから、皆さんには様々な素晴らしい経験、
チャンスが訪れることでしょう。
みなさんは、そのチャンスの大きさを直ぐに
理解できないかもしれません。
そのチャンスは、一瞬現れて瞬く間に
通り過ぎてしまうかもしれません。
でも、日頃からの準備があれば、そのチャンスのすばらしさを
理解し素早く捉えることができます。
どういう準備なのでしょうか。
それは【好奇心】と【感謝】という心構えを持つことです。
【めんどくさい、難しそう、無理、無駄】という心持ちでは、
チャンスに気付くことはできません。
万一、素晴らしい経験ができる その場にいたとしても
なにも感じないのです。
【好奇心】は、
おもしろそう、楽しいかも、ちょっとやってみよう・・と思う心です。
わくわくする気持ちでいると、心のアンテナの感度があがります。
そして、もう一つの心構え【感謝】です。
良いことがあった時は、感謝できます。
でも、良い時ばかりではありません。
病気になったり、けがをしたり、友達と喧嘩をしたり、試合に負けたり。
試験や受験がうまくいかなっかったり。
そんなときにでも、感謝しましょう!!
難しい課題や 解決できなさそうな問題が出て来たときにこそ、
感謝しましょう!!
自分の力を試すことができるのです!
その機会を頂いているのです!
「有難い」
そういう感謝のきもちがあれば、
全ての出来事がチャンスに変わります。
チャンスを見逃さず、しっかりとつかむことができます。
難しい問題や課題は、それを解決する能力のある人のところだけに
来るそうです。
ピンチをチャンスに変える原動力、それが【感謝】なのです。
【好奇心】と【感謝】で、素晴らしい瞬間に出会い続けてください。
君たちならできます!!
いつもいつも幸せでいてほしいと願っています。
この後 最後に また あの すばらしい歌声を 聴くことが出来ます。
楽しみにしています。
あらためて、ご卒業おめでとうございます。
平成30年3月19日 大阪市立桃陽小学校
校長 吉岡哲郎