「ビオトープに逃がしたり…」はやめてくださいね
- 公開日
- 2015/05/21
- 更新日
- 2015/05/21
豊里トピックス
昨日、一人の児童から声をかけられました。
「校長先生、家で一匹だけメダカ飼ってるねんけど、かわいそうやからビオトープに入れていいですか」
「じゃあ、明日持ってきて。校長先生と一緒に入れよう」
ということで、今日、一緒に放流してあげました。
でも、基本的に『ビオトープ』への自由な放流はやめようと思います。
というのは、いくら自然環境といっても、≪弱肉強食≫の自然界のルールではビオトープは成立しません。淀川流域で捕まえた、ブラックバスやブルーギル、鯉やナマズなどは雑食でメダカなどの小魚は簡単に食べつくしてしまいます。これはザリガニやカメも同じです。
また、「メダカいっぱい捕まえた…」と思っても、
今、水路などで生育している多くはメダカではなくカダヤシ(蚊絶やし)という、特定外来生物に指定された捕獲や飼育が禁じられている別の魚です。外見はそっくりなのですが、卵ではなくグッピーのように稚魚をうみます。繁殖力が強く、メダカなどへの攻撃性もあります。
また、オタマジャクシは、
ビオトープを作った当時は入れていたそうなのですが、カエルになった時の鳴き声がうるさいと地域の方から苦情が入ったそうです。
こんなわけで、
もしご家庭で飼えなくなった魚や生き物がいても、「こっそり、ビオトープに逃がしたり」とは言わないでください(笑)もし、どうしてもというときには必ず事前に声をかけてください。どうぞよろしくお願いいたします。
(学校長)
●水につかった植木鉢の中が、メダカの絶好の休憩場所(見えるでしょうか)