学校日記

11/12(月) 全校朝礼

公開日
2018/11/12
更新日
2018/11/13

学校長講話

校長講話(要旨)

 皆さんおはようございます。
 昨日の日曜日は東成区の子ども会のスポーツ大会があり、深江の子どもたちはとても元気にごあいさつができていたので、周りの皆さんからほめていただきました。素晴らしいことです。気持ちの良いあいさつは人を幸せにします。

 先週は、いろいろな取り組みがありました。7日は6年生が長居陸上競技場で100mを走りました。世界陸上が行われるようなところで100mを走れるなんてとても良い経験になったと思います。
 では、100mの世界記録9秒58を持っているウサインボルト選手は何歩で100mを駆け抜けるでしょうか?約40歩です。日本記録9秒98の桐生選手は約47歩だそうです。
 長らく日本選手は10秒を破ることができませんでした。「10秒の壁」と言われていましたが、桐生選手がついに10秒を切ることができました。では、壁はどこにあるのでしょうか?それは人の心の中にあるものです。みなさんにも何度やっても出来ないことがあると思いますが、出来ないとあきらめてしまえば壁は残ったままになります。壁は乗り越えるためにあるのだと何度もチャレンジして、乗り越えれば壁ではなくなります。壁はチャレンジするためにあるのです。

 次に、先週の8日に5年生は大阪造幣局と泉布観、桜宮公会堂の見学に行きました。日本の近代化に造幣局の果たした役割を学びましたね。世界で信用される精度の高い貨幣を作ることが大切であると造幣局建設が急がれました。ですから、日本の近代化を象徴する建物である造幣局の正面玄関は、今も桜宮公会堂として歴史と文化の証人として残されているのです。
 桜宮公会堂では、ヘレンケラーが日本に初めて来たときにお話をした所とお話がありました。皆さんヘレンケラーを知っていますか?ヘレンケラーは生まれて間もなく、耳が聞こえず、目も見えなくなって大変な苦労をして勉強をしました。そうして、アメリカで最も難しいと言われているハーバード大学へ21歳で入学しました。その後、目や耳の不自由な人のために生涯を尽くされます。
 ヘレンケラーは、幼いころに母から聞いたある日本人を目標にして頑張ってきたとお話をされています。その人の名は塙 保己一(はなわ ほきいち)と言います。江戸時代の学者です。日本の文化や書物を後世に伝えた人です。塙保己一も幼いころに目が見えなくなって大変な苦学をして学者になられました。今のほとんどの日本人が知らない人だと思います。でも当時のアメリカまで名の知れた偉大な学者だったのですね。
 そうして、ヘレンケラーは日本に来て塙保己一の像を抱きしめて「彼の存在があったから頑張れました。」と涙されたそうです。

 みなさんも、しんどいことや何度やっても出来ないことをそのままにして壁を作るのではなく壁を超えるために何度でもチャレンジできる人になって欲しいと思います。

(写真:朝のあいさつ運動)