今週の校長講話
- 公開日
- 2016/05/09
- 更新日
- 2016/05/09
学校の様子
ゴールデンウィークが終わりました。天気もよく外へ出かけた人も大勢いるでしょう。でも、天気がいいのに、空が曇ったようにかすんで見えるということはなかったですか。それは実は「黄砂」のせいなんです。黄砂というのは「黄色い砂」と書きます。毎年、4・5月がもっともひどい状態になります。
黄砂の正体は砂なのですが、砂場にある砂とは比べ物にならないほど小さい粒です。その大きさは4マイクロメートル、髪の毛の太さのだいたい20分の1の小さな小さな粒なのです。
生まれ故郷は、日本から西3000キロ以上離れた中国奥地のタクラマカン砂漠やゴビ砂漠です。それらの砂漠で舞い上がった砂が強い西風によってどんどん東へ運ばれます。大きい粒は途中で落ちてしまい、小さい粒はもっと遠くへ運ばれます。日本にはだいたい4マイクロの粒が落ちてきます。もっと小さい粒は日本を通り越して太平洋やアメリカまでは運ばれることもあるそうです。
黄砂は外に干してある洗濯物を汚したりしますが、一番やっかいなのは、ぜんそくやアレルギーの病気をさらにわるくさせたりすることです。
でも、科学者が調べてみると黄砂は悪いことばかりではないそうです。黄砂の中には海の中の植物プランクトンの栄養分が入っているそうです。その植物プランクトンは動物性プランクトンの栄養となります。そして、その動物性プランクトンはみんなが食べる魚のえさになります。
こういうふうに、やっかいものの黄砂も実はみなさんの食事に関わっているということですね。