生きる力を伸ばすために!
- 公開日
- 2019/05/18
- 更新日
- 2019/05/18
学校日記
令和元年5月18日(土)ホリデーコラム23
みなさん!PBL学習ってご存知ですか?PBLはProject Based LearningまたはProgram Based Learning(課題解決型学習)の略称であり、20世紀初頭にアメリカの教育学者・ジョン・デューイによってはじめて教育に取り入れられた学習理論です。
従来の学習方法では、教師から学習者へ一方的に知識を伝えることや正しい答えを導き出すことが重視されています。一方、PBLでは正しい答えを出すことよりも学習者が自分の力で問題を発見し解決することや答えを導き出すまでのプロセスが重視されます。
教師は、学習者のモチベーションを引き出し学びのサポートをするチューター(助言者)やファシリテーター(学習支援者)の役割を担います。
PBL授業には、大きく分けて2種類のスタイルがあります。
?チュートリアル型授業
架空のシナリオを活用して、課題発見・仮説検証を行う方法です。
?実践体験型授業
実社会の中で起こっていることを題材にして、課題発見・仮説検証を行う方法です。
いずれの方法も、数名のグループに分かれ、特定のシチュエーションを想定したグループワークや検証を行うスタイルが一般的です。
近年多くの教育現場で取り入れられているPBLには、学びのモチベーションを高めてより総合的かつ実践的な知識・技能を育てる効果があります。
グローバル化や価値観の多様化がますます進むこれからの社会を生き抜くには、他者から与えられた仕事・作業をこなすだけでなく自ら進んで課題を発見する能力や決まった答えのない問題に取り組む能力が必要とされます。PBLをはじめとする新しい教育スタイルは子どもたちの「生きる力」を伸ばし、グローバル社会で活躍する人材の育成に役立つことが期待されています。
PBLが普及することで、以下のような教育効果が期待できます。
・学生自身が主体的に学ぶ力が育つ
・専門分野における基礎的な知識・技術とともに、高い応用力が育つ
・社会に出てから新たな問題に直面した時、自ら問題を発見し解決する力が育つ
主体的に学ぶ姿勢や高い応用力、そして自ら問題を見つけ解決する能力は、いずれも社会人に求められる資質として重要なものです。PBL授業は文部科学省の新しい学習指導要領にも登場する「育成すべき資質・能力の3つの柱」(学びに向かう力・人間性等、知識・技能、思考力・判断力・表現力等)の要素を全て満たし、「生きる力」を持った人材の育成に役立つと考えられます。
文部科学省の言う、アクティブラーニングは「主体的・対話的で深い学び」であり、その手段は様々です。どんな手段かは自由です。目的さえぶらさなければ!