学校3.0とは?
- 公開日
- 2019/10/14
- 更新日
- 2019/10/14
学校日記
令和元年10月14日(月)ホリデーコラム78
日本TCS文教グループ・エバンジェリストの大渕みほ子さんのコラム「日本政府が目指す“Society 5.0”と、文部科学省が描く新時代の学び “学校3.0”」から
最近よくAIやIoTという言葉を耳にしますが、私たちが生きる現在の社会は、AIやIoT(Internet of Things)により生産が自立化する「第4次産業革命の時代」と呼ばれています。また、日本政府はAIやIoT、ビッグデータなどの先端技術を産業や生活に取り入れた超スマート「Society 5.0」を提唱しています。
Society 5.0は、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させた新たな価値を生み出すシステムにより、これまで課題であった国内外のさまざまな格差や不平等の是正、環境問題や食糧危機といった社会的課題を解決しつつ、経済の更なる発展を目指すものです。Society 5.0のような超スマート社会の実現に向けて重要なのは人材の育成ですが、文部科学省(以下、文科省)はSociety 5.0に向けた新時代の学びとして“学校3.0”を2018年6月に発表しました。これによると、AIやIoTに取って代わることのできない人間ならではの能力として、?文章や情報を正確に読み解き対話する力、?科学的に思考・吟味し活用する力、?価値を見つけ出す感性と力、?好奇心・探求心、の育成を重視していることが分かります。
またこの“学校3.0”の構想がこれまでと大きく異なるのは、幼稚園から高校までの学年別の「K-12教育」から、能力レベルの「K-16プログラム」を新たに打ち出していることです。K-16プログラムでは、「個人が学校に合わせて学ぶのではなく、学校が個人の資質・能力に合わせた学びを個別に提供すること」、また学びのプログラムは、「学校だけではなく大学や企業などから提供されるプログラムを選択して学べること」などが特徴として挙げられています。
このように日本の教育は、学校1.0の“勉強の時代”、学校2.0の“学習の時代”、そして学校3.0の“学びの時代”へと、時代の影響を受け大きな転機を迎えようとしています。
「個人が学校に合わせて学ぶのではなく、学校が個人の資質・能力に合わせた学びを個別に提供すること」とは、まさにこれからの時代が「個の時代」となることです。そして、「学校だけではなく大学や企業などから提供されるプログラムを選択して学べること」とは、「社会に開かれた教育課程」として、様々な外部の人材や教材を取り入れることです。
「 さくらチャンネル」はこれからも多種多様な人々をタレントバンクに登録し、子どもたちに様々に生きる大人の姿にふれる機会を提供していきます!