学校日記

10月11日 5年理科でアンプラグドの「プログラミング学習」

公開日
2017/10/20
更新日
2017/10/20

お知らせ

文部科学省での「小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成と プログラミング教育に関する有識者会議」の議論の取りまとめが平成28年6月に明らかにされました。

その会議では、小学校段階におけるプログラミング教育の意義や在り方について認識の共有を図り、各小学校における今後の円滑な実施につなげていくことが話し合われました。
プログラミング教育とは、子どもたちに、コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるということを体験させながら、将来どのような職業に就くとしても、時代を超えて普遍的に求められる力としての「プログラミング的思考」などを育むことであり、コーディングを覚えることが目的ではありません。
またプログラミング教育を実施する前提として、言語能力の育成や各教科等における思考力の育成など、全ての教育の基盤として長年重視されてきている資質や能力の重要性もますます高まるものであると考えられ、こうした資質や能力の育成もしっかりと図っていくとともに、ICT環境の整備や指導体制の確保等の条件整備が不可欠です。

小学校におけるプログラミング教育が目指すのは、子どもたちが、コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるということを体験しながら、身近な生活でコンピュータが活用されていることや、問題の解決には必要な手順があることに気付くこと、各教科等で育まれる思考力を基盤としながら基礎的な「プログラミング的思考」を身に付けること、コンピュータの働きを自分の生活に生かそうとする態度を身に付けることです。そのためにも、「主体的・対話的で深い学び」の実現に資するプログラミング教育とすることが重要であり、一人で黙々とコンピュータに向かっているだけで授業が終わったり、子ども自身の生活や体験と切り離された抽象的な内容に終始したりすることがないよう、気をつけなければなりません。

楽しく学んでコンピュータに触れることが好きになることが重要ですが、一方で、楽しいだけで終わっては学校教育としての学習成果に結びついたとは言えません。子どもたちの感性や学習意欲に働きかけるためにも不十分です。学習を通じて、子供たちが何に気付き、何を理解し、何を身に付けるようにするのかといった、指導上のねらいを明確にする必要があります。さらに、こうした体験については、コンピュータを活用して行うことが原則になると考えられますが、「アンプラグドコンピュータサイエンス」の考え方のもと、コンピュータを使わずに紙と鉛筆で行う教育も提案されているところであり、小学校段階における具体的な教材や指導方法、その効果等について検討が求められています。

本校では、前回の研修では、ロボットを使ったプログラミング学習に取組みました。今回は、「アンプラグドコンピュータサイエンス」の視点に立ち、5年理科「ふりこのきまり」(啓林館)の学習でプログラミング的思考を育む取組を行いました。順次、分岐、反復の要素を用いることが多い教科で、提示された実験を行って結果だけを導くのではなく、その要素を組み合わせてどのように実験したらよいのかを考える授業展開となりました。もちろん、成果とともにまだまだ反省点もありますが、最近はやりの(産業界からビジネスチャンスととらえられている)ロボットやコンピュータを用いないで行うプログラミング教育について、一度考える機会となりました。

研修会では、大阪教育大学の寺嶋浩介先生から、プログラミング教育によって高めたい力とそれがいかに役立つのかといったことについて、わかりやすくご指導いただきました。