学校日記

12/15 全校集会

公開日
2025/12/17
更新日
2025/12/17

お知らせ

「結構」という漢字を、少し見てみてください。文字だけを見ていると、受け取り方はいくつも考えられます。たとえば「結構です」という言葉も、言い方やしぐさによって意味が変わります。手を横に振りながら言えば、「いりません」という否定になります。一方で、『サザエさん』の波平さんが使う「けっこう、けっこう」は、「それは良い」「それで十分だ」という、昭和的で穏やかな肯定の表現です。このように、日本人はあいまいさを含んだ表現を大切にする文化を持っていると言われます。それとは対照的に、外国では、自分の意思をはっきりと言葉で伝える文化が一般的です。そのため、日本人の言う「結構」が、YESなのかNOなのか、はっきりさせるべきだと言われることもあります。日本はあいまいさを尊重する文化だからこそ、そこが難しいところでもあります。皆さんは、SNSなどで文字だけのやりとりをすることが多いと思います。その中で、スタンプや絵文字を組み合わせて工夫しているのは、誤解したり、誤解されたりすることを防ぐためです。だからこそ、何かを見て「間違っているのでは?」とすぐに攻撃するのではなく、

「自分の受け取り方が間違っているのではないか」と、一度立ち止まって考えてほしいと思います。

たった一つの漢字、たった一つの言い方で、意味は大きく変わります。実際、発音だけでは区別が難しい言葉もあります。「箸」と「橋」、「雨」と「飴」。漢字を見れば分かりますが、言葉だけでは分かりません。ぜひ皆さんも、言葉の持つ意味や背景を意識しながら、物事を考え、相手の気持ちを想像できる人になってほしいと思います。