学校日記

朝礼講話 9月9日

公開日
2013/09/09
更新日
2013/09/09

山崎校長は絶好調

おはようございます。

今朝は非常にさわやかな天気となりましたね。

最近、コンビニ店のアイスクリームの冷凍ケースに入る、ピザの生地で顔を覆う、商品のソーセージを咥える、地下鉄の線路に下りるといった非常識な行為を写真に撮って、インターネット上で公開したという若者のニュースをたくさん見聞きしました。

みなさんは、こんな行為をどう思いますか。

もちろん、匿名で公開したつもりでもすぐに身元が特定されてしまい、損害賠償を請求されるケースもでてきていますし、飲食店の場合は、営業休止にとどまらず閉店に追い込まれた店もあるそうです。

個人経営の店なら、生活の糧を失い途方にくれているオーナーさんもいるかもわかりません。

平成15年の1月に、川崎市の本屋で万引きをした15歳の中学3年生が、万引きが見つかり逃げる途中で、遮断機が閉まっている踏切を無理に逃げようとして電車にはねられて亡くなるという事故がありました。

事故の後、警察に通報した本屋の店主のもとには「人殺し」なとどいう非難の電話が相次いで、結局、商売を続けられなくなって、本屋を閉めざるを得なくなったそうです。

有名な作家に井上ひさしという人がいるのですが、自分の作品の中で中学3年生の時に1度だけ本屋で万引きをした事実を告白しています。

上着の下に英和辞典を隠して店番のおばあさんに見つかって、万引きの被害が本屋にとってどれほど深刻なのか、そのおばあさんの話で骨身にしみたとそうです。

そして、「万引きはじつは緩慢な殺人行為である」と書いています。

非常識な行動をし、それを写真に撮ってインターネット上に公開するというのは、じつは、万引きと同じように「緩慢な殺人行為」と言えるかもしれません。
 
なぜ、このような行為に走る人が多いのでしょうか。

今の若者は、英語の接続詞「but(しかし)」はうまく使えるが、「if (もし)」は苦手という分析結果があるそうです。

どういうことかわかりますか。

「but(しかし)」は「でも」ということです。

つまり、「でも」とか「……だから」といって言い訳をするのはうまいけども、軽い気持ちの万引きや悪ふざけが、世間にどれほどおおきな迷惑をかけるのか、「もし」何々ならと「想像力」を働かせることができない人が多いということです。

これは「いじめ」などにも同じことが言えると思います。

こんなことを言われて、こんなことをされて、どう思うかという相手の気持ちを考える、想像することができないんですね。

みなさんには、ぜひ、「if (もし)」が得意な人になってほしいと思います。