2学期終業式講話
- 公開日
- 2013/12/25
- 更新日
- 2013/12/25
山崎校長は絶好調
今日で2学期が終了します。
一番長い学期でしたが、落ち着いて振り返ってみて自分の成長が感じられるでしょうか。
体は努力しなくても、勝手に成長していくかもしれませんが、心や学力はそうはいきません。
新年を迎えるにあたって、しっかりと自分自身を見つめ、この2学期を、そしてこの1年間を振り返ってみてください。
年末・年始は大切な節目です。
このように、生活にけじめをつけられるのは人間だけです。
動物には、年末・年始は関係ありません。
これは、人間のすばらしい知恵とも言えます。
樹齢を示す年輪にも似て、連続で流れる時間を区切る新年。
人間は、この機会に謙虚に自分自身を振り返り、改めるべきことはあらため、新たな目標を立てることで自己の向上に取り組んできたわけです。
さて、この自己の振り返りと目標の設定について、二つのお話をしたいと思います。
一つ目の話は、ある有名なお菓子メーカーの社長さんの話です。
その会社の一番の人気のお菓子について、お客さんから「いつも変わらずおいしいですね」とい言われるけれども、同じ商品を実は毎年工夫して少しずつ味を変えているそうです。
何もしないで同じ味のままだと、「まずくなった」と言われるからだそうです。
同じ味のものを食べ続ければ、やがてその味が普通の味になってしまい、特段においしいという感覚でなくなってしまい、逆に「まずくなった」と感じてしまうのです。
なるほどと思ったのですが、これは私たちの生き方にも通じると思います。
ある目標をクリアしたら、さらにその一段質の高い継続的な目標を設定して取り組むことが、人間として成長・進歩を促していくうえで大切だということです。
二つ目の話は、昨年度、ノーベル生理学・医学賞を受賞したiPS細胞の山中伸弥教授の話です。
山中教授が、ノーベル賞受賞の翌日に記者の前で色紙に書いたことばが「初心」だったということは有名です。
「科学者として仕切り直しをする最初の朝です。
ノーベル賞は私にとって過去になりました。
メダルはもう見ることはないと思います。
これから待ったなしの仕事を一生懸命やりたい」と語られたそうです。
ノーベル賞をとって終わりということではなく、次の目標に向かっていくという姿勢ですね。
山中教授がアメリカ時代に恩師から教わった言葉が「VW」だそうです。
Vはvision、Wはwork hard、つまり、「展望を持って一生懸命頑張る」ということだそうです。
しっかりと自分自身を見つめ、新たな目標を設定する節目として、充実した冬休みにしてほしいと思います。