学校日記

第6の習慣【シナジーを創り出す】 中学校 全校集会

公開日
2021/06/28
更新日
2021/06/28

The Leader in Me 〜 7つの習慣

 皆さんはこんな話を知っていますか?
 毛利元就(もとなり)が、3人の息子たちを呼び集め、一本の矢を渡しました。3人ともその矢を折って見せました。次は3人の息子たちに矢を三本渡しました。息子たちは束ねて折ろうとしましたが、折る事ができませんでした。「一本の矢は簡単に折れるけれど、三本束ねると簡単には折れない。皆が心を一つにすれば毛利家が破られることはない」と教えたそうです。
 協力し合う。力を合わせる。そんなお話ですね。
 では、こんな諺(ことわざ)も紹介します。「3人寄れば文殊の知恵」。仏教に起源する諺です。
 文殊とは文殊菩薩を指し、知恵を司る仏様とされています。つまり、3人の人が集まり真剣にそして一生懸命に物事を考えると、文殊にも勝る知恵が湧く。個人の能力はさほど大きなものではないが、3人の真剣な姿勢は3人の持つ能力以上のものが発揮され、思いもよらないアイディアが出る。という意味です。
 この二つの話。「三本の矢」では、1本の矢の持つ力は1本の時も3本にしても変わりません。ですが、そんな力も、合わせることで強くなるという意味です。
 「文殊の知恵」の話はどうでしょう。これは3人の知識や力は、互いに補い認め合い高めあうことで、考えも及ばなかった工夫が生まれるという話です。
 皆さんも調べ学習やスポーツをしているとき、遊んでいるときにでも、こんなこと感じたことありませんか?こういうことを「相乗効果」と言います。
 
 全く逆の意味で、「三人寄っても下種(げす)は下種」という諺もあります。下種とは心根のよくない人、心がいやしい人のことを意味します。ゲスの極みと言えば分かりやすいかな?
 いくら三人集まって考えても、心がいやしい人ばかりでは良い考えはうかばないということです。
 また、「船頭多くして船山に登る」という諺もあります。船頭とは船長の事です。一つの船に優秀な船頭が複数人いても船が山に登るなんてありえません。指示する人が沢山居ると、かえって物事がとんでもない方向にすすんでしまうということです。良くないことですね。
 自分はできると思い込んだ人(天狗になっていると言われますね)。心が成熟していないまま何かで成功した経験を持つ人。そんな人達が集まるとこんな事が起きてしまいがちです。小学校や中学校での経験、特にうまくいった実体験を持っている人こそ、自分だけで出来たのではないんだ、何事にも誰かの力を借りられているのだといった感謝の気持ちを持つ事が大切です。
 相乗効果とは、「二つ以上の要素が合わさることで、より大きな効果を得られること」を意味します。
 +−×÷を漢字で書くと「加減乗除」。×を乗と書くので、2回掛けることを2乗と言いますよね。3回掛けることを3乗。相手の力と自分の力を掛け合わせるので「相乗」と言うのです。
1+1=2 1×1=1 ですが、2+3=5 2×3=6 なんです。

 今日から先週の期末テストの結果が返ってきます。勿論その結果は自分自身の成し得た結果です。ですが、授業を受ける教室、教えあうクラスメイト。互いに認め合い高めあうこと。そんなことができればもっともっと大きなものが得られます。
リーダー・イン・ミー 7つの習慣 第6の習慣
【シナジーを創り出す】
 「力を合わせる。みんなで考えた方がうまくいく。(相乗効果)」
 ※6月28日 中学校全校集会 副校長講話より