全校集会(2/8)
- 公開日
- 2021/02/08
- 更新日
- 2021/02/08
校長より
「金のなる木」
ある時、徳川家康が家臣に「金のなる木を知っているか?」と尋ねました。
しかし、誰一人として知る人はいませんでした。
家康はおもむろに自ら筆をとり、三本の幹を描き、それぞれの幹に
「よろずほどよ木(すべてほどほどがよい)」
「しようじ木(正直)」
「じひぶか木(慈悲深き)」と書き、
家康は、「これを常々信用すれば必ず富貴が得られよう」と言ったそうです。
そこに側近の細川三斎が御前に出て、幹の左右にこのように枝を付けては
いかがでしょうと進言し、
「あさお木(朝起き)」
「いさきよ木(潔き)」
「しんはうつよ木(辛抱強き)」
「ゆたんな木(油断なき)」
「かせ木(稼ぎ)」
「ついえのな木(費え(=むだづかい)のなき)」
「やうしやうよ木(養生(=生活に留意して健康の増進を図ること)良き)」
「かないむつまし木(家内(=家族)睦まじき(=仲が良い))」を書き加えたそうです。
家康は「左右の枝が繁盛するならば、一段と富貴を得られるであろう」と言い、家臣にそれぞれ写し取って家の者にも伝えよと命じたそうです。
正直であること、思いやりがあること、足るを知ることが人生の成功のカギであるこ
とは400年以上の昔も、今も変わりはありません。
久能山東照宮には1本の幹が途中から大きく3つの枝に分かれている木が実際にあり、この木の根元には、「金のなる木」と書かれています。(写真の木)