平和人権登校日(2)
- 公開日
- 2017/08/04
- 更新日
- 2017/08/04
住中日記
いつも通り、8時30分からの朝の学級活動で
別紙を参考に、本日の事前学習を行いました。
それでも君は銃をとるか
次に講堂へ移動し
多賀先生の司会のもと
集会が始まりました。
多賀先生から、本日の集会の
流れについて再度確認があり
また、瀧本さんが倒れられたため
急きょ映像でのご講演になった
経緯の説明がありました。
まず、本日の集会の意義について
校長先生からのお話です。
おはようございます。
明日は、8月6日。明日が土曜日ですので、
平和登校日を1日早く行うことになりました。
なぜ夏休みの登校日を8月6日に
行うかは、わかっていますね。
71年前の1945年8月6日
午前8時15分にアメリカのB29爆撃機
「エノラ・ゲイ」号から投下された原子爆弾によって、
当時の広島市の人口約35万人中
約半数の16万6千人が4ヶ月以内に死亡しました。
また、8月9日午前11時2分に長崎への
原子爆弾投下があり当時の長崎市の人口24万人中
7万4千人の方がなくなりました。
1941年12月8日、
日本は、ハワイ真珠湾に総攻撃を行い、
アメリカを中心とする連合国と
太平洋戦争を始め、
1945年8月15日に
世界中で多くの犠牲者を出して
終戦を迎えました。
戦争は広島・長崎だけでなく、
この大阪でも、住吉でも阿倍野でもあったのです。
みなさんの身近な人がなくなってしまうのです。
3年生の報告の後、
瀧本邦慶さんから「それでも君は銃をとるか」と
題して、ご自分が整備兵として体験された本当の
戦争の悲惨さを実体験のなかから
お話していたく予定でしたが、先ほど多賀先生の
お話にあったように体調を崩されたので
急きょ映像でのご講演になりました。
先生も瀧本さんのお話を生で聞かせていただく機会が
以前にあり、その迫力とお話の生々しさに
感動を受けた覚えがあります。
毎年、この登校日には、
戦争の実体験の方の貴重なお話にこだわり
去年は、フリージャーナリストの西谷文和さんに
おととしは、住吉区在住の大阪戦災障害者・遺族の会
伊賀孝子さんにお話をしていただきました。
戦争は人類最大の人権侵害です。
それを美化することは許されません。
日本人だけでなく、アジアの諸国の人たちが、
その犠牲になり、多くの尊い命が失われました。
今なおその傷はいえていません。
空爆などを原因とするテロの連鎖も続いています。
今の日本は平和です。
しかし、世界中どこかで同じような戦争が起こり、
君たちと同じ年頃の子が犠牲になり、
また銃を持ち、戦場に立っています。
先生も戦後生まれで戦争は知りません。
でもこれだけはいえると思います。
平和はありがたい。
尊い命が失われる戦争、
人権を踏みにじる行為は
許せることではありません。
この平和な社会を守るために、
平和な日本だから、唯一の被爆国だからこそ、
日本人が声を大にして、平和のありがたさを、
訴えなければなりません。
君たちはどう思いますか。
先生は、君たちの一人として、
大切な命を失ってほしくありません。
戦場に行ってほしくありません。
この機会に人権と平和について考えてください。
考えられる人になってください。
とのお話でした。