図書室より
- 公開日
- 2024/08/30
- 更新日
- 2024/08/30
お知らせ
こんにちは。
学校司書の門野です。
2学期もよろしくお願いします。
図書委員さんにお手伝いしていただいて、蔵書点検無事終わりました。
ご協力ありがとうございました。
さて、今日まず、ご紹介したいのは、高楼方子著『黄色い夏の日』(福音館書店)です。
中学1年生の景介は、ひょんなことから小谷津艶子さんというおばあさんに出会います。そして、不思議な巡り合わせで小谷津さんの住む素敵な洋館で、本の整理を手伝うことになります。そこで景介は絵に描いたような愛らしい少女に出会うのです。本の表紙のお屋敷が印象的でカラーの挿絵が効果的な物語です。暑いひと夏のファンタジーです。主人公の景介といっしょになにかに巻き込まれていく体験をしてください。
もう一つの物語は、椰月美智子著『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』(小峰書房)です。
小学6年生の拓人たちスケボー仲間三人組が、神社の管理人の田中さんというおじいさんとこれまたひょんなことから出会います。そして、田中さんの家に通うことになるのです。田中さんが拓人たちのためにお菓子やジュースを準備して待っていたり、初めは仕方なく田中さん家に通っていた拓人が、だんだん田中さんと仲良くなっていくのがいい感じなんです。そして、仲良くなった田中さんから戦争の話を聞くことになります。すると、今まで遠い話だった戦争がとても身近な話になります。それは、田中さんが拓人と同じ11歳だった時の話だから、友達の田中さんから聞く話だからなのだと思います。
どちらも、時間と場所とタイミングのズレと合致が胸に食い込む話です。
場所が違うだけで、時間が違うだけでなんで?と思うことはたくさんあります。私は日本のこの町に、今、いることについてふっと考えてしまいます。