50周年記念式典 生徒代表挨拶です
- 公開日
- 2018/11/13
- 更新日
- 2018/11/13
3年
本日ここに、大阪市立白鷺中学校創立50周年記念式典が開催されるにあたり、多数のご来賓の皆さまと共に参列できましたことを、たいへん光栄に思います。この日を迎えられたのは、白鷺中学校の歴史と伝統を受け継いでくださった先輩方や、温かく見守っていただいた教職員の皆さま、そして保護者、地域の皆さまをはじめ、たくさんの方々のご支援のおかげであると、深く感謝いたします。そして今、白鷺中学校は、新たな一歩を踏み出そうとしています。
私たちはそんな節目の年に在学できたこと、そして歴史の長さを振り返り、改めて白鷺中学校の生徒であることを誇りに思います。こうして今、多くの友と学び合い、有意義な学校生活を送れることは幸せであると同時に、先輩方が築き上げてくださった良き伝統を守り続けることが、私たちの今すべきことであると考えています。
創立50周年に向けて、私たち3年生・第50期生が入学した2年前を「HOP」の年、昨年度を「STEP」の年、そして今年度を「JUMP」の年として、白鷺中学校は良き伝統を守りつつ、進化してきました。現在、学校教育の3本柱を「キャリア教育」「防災教育」「団活動(異学年交流)」とし、白鷺中学校ならではのさまざまな取組を進めています。
まず「キャリア教育」では、2年前から「笑育」という取組をしています。「笑育」とは、「お笑いを通して基礎的・汎用的能力や、21世紀型スキルの育成をめざす松竹芸能独自のプログラム」です。実際に、プロのアナウンサーや芸人の方に学校へ来ていただき、笑いの仕組みを学んだあと、中学生が漫才の台本を作り、最終的には全体の前で、全員が漫才を発表します。白鷺中学校では、1年生から3年生まで、全校生徒全員がこの「笑育」を体験しました。実際、私自身、大勢の人の前で人を笑わせるという特別な経験を通して、人前で発表する際に緊張しなくなったり、物事をポジティブに捉えることができるようになったりしました。その他にも「キャリアトライ」として、多くの企業や事業所に職場体験に行かせていただいたり、「白鷺キャリアデイ」として、たくさんの職業人の方に学校に来ていただき、交流を深めたりといった活動をすすめています。
「防災教育」では、3年間で様々な活動を通して「命の大切さ」「思いやりの心」と「つながり」を大切にすることを学びました。1年生では防災ALTによる取組発表や防災講話で備えることの大切さを知り、2年生では救急搬送・AED・初期消火・煙中体験などの「実動訓練」、3年生では地域の防災リーダーさんと共に「地域での町歩き」をしていざという時に助け合えるよう地域の方や仲間とのつながりを確かなものにしてきました。阪神淡路大震災や東日本大震災で被災された方から直接お話を聞く機会もあり、また最近、自然災害が多く起こり、防災を自分の事として考えるようになりました。3年前に結成された防災ALTも活発に活動していて今年度は大阪北部地震のボランティア活動に行き、校区の小学校への防災出前授業も行いました。子どもの地域防災リーダーとして力をつけています。今後も、防災ALTが活発に活動していけるよう地域の皆さんに応援してもらいたいです。
「団活動」では、従来の1・2・3学年といった学年集団を解体し、縦割りの集団による異学年交流をしています。各学年5クラスの3学年を、縦割りの5つの集団に分け、集会や体育大会などの学校行事に取り組んでいます。9月には5つの団で、それぞれ別の場所へ校外学習に行ってきました。学年を越えて、長い時間を共有することで、お互いに普段の生活では見えてこない、新たな一面を発見することができ、先輩・後輩を越えた信頼関係を築くことができました。
これからの日本は、少子高齢社会、そして人口知能社会に突入するといわれています。そんな激動の時代の中、白鷺中学校の歴史は、これからも続いていきます。伝統として受け継ぐものをしっかりと受け継ぎ、一方でその時代、時代にあったスタイルを受け入れ「思いやりとそうぞう力にあふれる、みんなにとっておもろい学校」でありつづけるよう、1人ひとりが努力していきたいと思います。
最後になりましたが、創立50周年という記念すべき年に、生徒代表としてこの場に立たせていただいたことに心から感謝すると共に、白鷺中学校のさらなる発展のために、これからも一歩一歩たゆみなく歩み続けていくことを誓って、生徒代表のあいさつとさせていただきます。
平成30年11月10日 生徒代表 辰 野 浩 一