心豊かでたくましく、自ら考え行動する子どもを育ててまいります

校長メモ 11月6日(金) 7本指のピアニスト

 堺市生まれの西川悟平さんは、ニューヨークで活躍するプロのピアニストです。
 15歳でピアノを始め、周りの人には「絶対、合格は無理!」と言われた音大に合格します。しかし、短期学部から4年制への編入試験には合格できず、和菓子屋さんに就職します。その後、運命的な出会いにも恵まれ、単身ニューヨークに渡り、プロデビューを果たします。
 ピアノを始めたのが15歳という決定的なコンプレックスに苦しめられ続けた吾平さんですが、ジストニアという病気にかかり、指が動かなくなるという絶望の淵から希望を見出すことができたのも、そのコンプレックスのおかげだと言われます。
 常に前向きで、謙虚で、自分のことより他人のために動くことが好きな悟平さんだからこそ、たくさんの人たちとの出会いを引き寄せ、ジストニアを克服し、7本指のピアニストとして再び舞台に立つことができたのだと思います。悟平さんは、10本の指が当たり前に動いていた時には気づかなかった音楽の奥深さがわかるようになったと言われます。できないことが、決して悪いことではないと感じました。
    「7本指のピアニスト」 西川悟平 (朝日新聞出版)を読んで
                         校長 久保 敬

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