校長メモ 9月28日(月) 大坂なおみ選手の言葉
テニスの大坂なおみ選手が、全米オープンで2度目の優勝を果たしました。白人警官による黒人男性暴行死事件など人種差別に対する抗議行動「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大事だ。BLM)への支持を表明し、デモにも参加した大坂選手は、差別を受けた黒人被害者の名前を入れた黒いマスクをつけ、試合に臨みました。「アスリートは政治に関わるべきではない」と批判されると「これは人権問題」と反論しました。優勝直後のインタビューでは、「マスクに込めたあなたの思いは?」と問われると、「質問に質問で返すようだけど、あなたの受け止めたものは何ですか?」と問い返しました。
それは、黒人差別の問題は、私たち黒人の問題ですか?差別する側であるあなた方の問題ではないのですか?というメッセージだったのではないでしょうか。 スポーツだけでなく、人間として素晴らしい成長を遂げられている大坂なおみさんに拍手を送りたいと思います。 校長 久保 敬 校長メモ 9月14日(月) 意味づけする力
東京パラリンピック、パラアーチェリー日本代表の岡崎愛子選手は、大学生の時に尼崎脱線事故に遭遇します。15年前のことです。一両目に乗っていて、頚髄損傷の大けがをし、首から下が麻痺し、車いすの生活になりました。
弓を弾く力はほとんどありませんが、矢を放つことができる補助具の滑車の力を利用し、的を狙います。近年メキメキと力をつけ、代表に選ばれました。パラリンピックでメダルを取るという大きな目標に向かって練習に励みます。 「事故に遭ってよかったとは言わないが、パラアーチェリー選手としての今の自分があるのは、あの事故があったから。」と言われます。 なんで自分があんな事故に遭わなければならなかったのか、事故さえなければこんな体にはならなかったのにと、過去にとらわれ続けるのではなく、事故に遭ったことにも意味があったのだとその運命を前に向きの捉えることなしに、今の岡崎選手は存在しないと感じました。 どんな苦境にもそれを投げ出さず、意味づける力があるかないかで人生が変わってくるように思います。 校長 久保 敬 校長メモ 9月1日(火) 「新しい日常」を生きるあるアンケートでは、70%以上の子どもたちが、何らかのストレスを感じており、「イライラする」「集中力がなくなった」「学校に行きたくない」などの子どもの声が寄せられていると言います。また、4月からずっとオンライン授業が続く大学生たちも、パソコンの前で授業を受けることに苦痛を感じており、限界を訴えているという新聞記事もありました。 学習の遅れよりも、そんな子どもたちの精神的な状態の方が、人生に重大な影響をおよぼすのではないかと心配になります。新型コロナウイルスに感染するリスクを小さくすることは大切ですが、ウイルスを恐れるあまり、子どもの成長をゆがめるほどに行動を抑制してはいけないと感じています。 当たり前にできる手洗いや規則正しい生活をきちんと行い、できる限り感染リスクを下げながら、どうすれば子どもたちが充実感を味わえる楽しくいきいきとした日常の活動をつくり出していくことができるのか、考えていきたいと思います。 校長 久保 敬 |