卒業式の「サプライズ」に思うこと1
長居の子どもたち68
子どもたちとの絆が、私たちをより成長させてくれるのです 時に「卒業式でよくサプライズを認めましたね。」と驚かれる方がいらっしゃいます。もし、私(校長)が過去にこのような経験がなかったなら、卒業生が校長室を訪ねてきた時に「儀式」の場にふさわしいことかどうかと悩み難色を示していたかもしれません。 けれども、私も6年生を担任していた時に同じような経験をしたことがあります。 私は5年から6年へと持ち上がり、無事に卒業させた後にまた6年生を受け持つという経験が何度かありました。その中の一つの学年が、やはり「卒業生退場!」の合図とともに、全員が行動を起こしました。担任2人が、ひな壇へと移動し始めた卒業生を見て一瞬何が起こったのか訳が分からず、「待て!待て!」と制しましたが聞きませんでした。 そして「先生たちは、私たちを救ってくれました。」と述べ、「さよなら大好きな人」の曲の「大好きな人」の部分の歌詞を担任2人の名前に変えて全員で歌ってくれました。子どもたちとの1年間の様々な思い出が駆け巡り、子どもたちと過ごした楽しかった日々が一度にあふれ出し、さみしさと愛おしさでいっぱいになりました。 この経験が、その後の教師生活に大きな影響を与えたのは言うまでもありません。実は教師は、子どもたちによって育てられています。 今回の卒業式に携わった教職員、特に6年生の担当教員は、この「第126回 卒業式」を忘れることはないでしょう。 |