11月15日(水)の献立・キャベツときゅうりのサラダ ・ほうれん草とコーンのソテー ・りんご ・牛乳 栄養価 エネルギー 870kcal、たんぱく質 26.3g、脂質 28.3g ☆栄養素について「脂質」☆ 脂質というと一般に肥満の原因として厄介扱いされることが多いですが、エネルギー源となるだけでなく、細胞膜の成分となり細胞を維持、脂溶性ビタミン(A、D、E、K)の吸収促進、血液中の脂質のコントロール、体温の保持、臓器を体外の衝撃から守るなどの大切な役割を持っています。 エネルギー源としては、1g当たり9kcalのエネルギーを産出しますので、体内に貯蔵する場合は効率が良くなります。そのため糖質やたんぱく質も必要以上にとると脂質に変えられ、体脂肪として蓄えるようになっています。 細胞膜の原料になるのは、コレステロールで、そのほかホルモンやビタミンD、胆汁酸の原料にもなっており、生命を維持するためには不可欠な物質です。とりすぎが不健康を招くといわれ、悪者扱いされることもありますが、実際には食事から摂取するよりも、体内で合成される分量の方が多く、食物からの摂取が多いと体内での合成が制限され、体内では一定量に保たれるように調整されるようになっています。そのため、食事からの摂取が健康に与える影響は今のところ明確にはなっていません。ただし、食べ過ぎによりエネルギー過剰になると体内でのコレステロールの合成が促進されるので、いくら食べても大丈夫というわけではありません。 吸収された脂肪は、脂肪酸に分解され、その構造から「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分類されます。飽和脂肪酸は、主に動物性の脂肪やヤシ油に含まれ、とりすぎると血液中の中性脂肪やコレステロールが増えて肥満や動脈硬化などを起こしやすくなり、注意を必要とします。不飽和脂肪酸はおもに植物や魚介類に含まれ、血液中の中性脂肪やコレステロールを減らす作用があります。不飽和脂肪酸のうち「リノール酸」「リノレン酸」「アラキドン酸」は必須脂肪酸とされ、摂取がすすめられています。また、リノレン酸と同系列の「DHA(ドコサヘキサエン酸)」「IPA(イコサペンタエン酸)」についてもその摂取がすすめられています。DHAについては、脳に良い働きがあるとよく言われていますが、今のところその可能性があり、期待がもたれているという段階で、残念ながら完全に証明されたわけではないようですので、付け加えておきます。 脂質のとりすぎは肥満をまねきますが、糖質やたんぱく質についてもとりすぎると体脂肪として蓄積されますので、脂質だけが肥満の原因ではありません。健康を維持するためには、脂質にも大切な働きがあることを理解し、魚や肉、植物などいろいろな種類の食品から脂質を摂取することで、うまくバランスをとることが大切だと思います。 |
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