本日の献立/7月5日(月)・豚肉と厚揚げの煮もの ・あっさりきゅうり ・おさつパン、牛乳 栄養価 エネルギー 826kcal、たんぱく質 34.2g、脂質 23.8g ☆ヒラヤーチー☆ ヒラヤーチーは、沖縄県の家庭料理の一つで、小麦粉に水やだし汁、卵、にら、ねぎ等の具材を混ぜ合わせてフライパンで薄く延ばして焼き上げたものです。沖縄の方言で、「ヒラ」は「平たく」、「ヤーチー」は「焼き」という意味があり、いわば「平焼き」という風になると思われます。発祥についてはよくわかっていませんが、琉球王時代(1429〜1829年)の宮廷料理には小麦粉を使ってクレープのように焼き、調味料などをつけ、巻いて食べる料理があったようで、戦後の小麦粉の配給により、家庭料理として形を変えたものが広まったのではないかと考えられます。 見た目は「チヂミ」によく似ていて、「沖縄風お好み焼き」と言われることもあるようです。使用する材料は、ツナ、コンビーフ、もずく、ゴーヤ、その他野菜など各家庭や店により様々で、ウスターソースやしょうゆなどをかけて食べることが多いようです。 今日の給食では、生地にもずく、にら、かつおぶしを加えて鉄板で焼いて切り分け、みりん、しょうゆ、酢を合わせたたれをかけています。 本日の献立/7月2日(金)・冬瓜の煮もの ・みそ汁 ・ごはん、焼きのり、牛乳 栄養価 エネルギー 754kcal、たんぱく質 35.5g、脂質 15.0g ☆冬瓜(とうがん)☆ 冬瓜は、東南アジアやインドなどが原産の野菜で、ウリの仲間です。日本へは、古くから渡来し、「本草和名(ほんぞうわみょう/918年)」にも記載され、平安時代には栽培がはじまっていたようです。昔は、「加毛宇利(かもうり)」と呼ばれ、夏の野菜ではありますが、貯蔵性が高く、切らずに置いておくと冬でも食べることができるという意味から、「冬瓜(とうがん)」と呼ばれるようになりました。たいへん大きな野菜で、日本産の大きいものでは、10kg近くにもなります。およそ95%が水分で、栄養価は高い方ではなく、低エネルギーではありますが、カリウムを多く含むので、余分な塩分を排出して血圧を正常に保つ働きや、腎臓での老廃物の排泄をうながし、むくみを解消する働きもあります。中国では、皮や種子に、利尿作用や解毒作用があるとして、生薬としても利用されてきたようです。また、生のしぼり汁を飲むと、のぼせや発熱、食あたりなどにも効果があるとされています。味はとても淡白で、くせがなく、煮ものや汁ものなどによく使われています。 今日の給食では、鶏肉とともに、しょうが、みりん、塩、薄口しょうゆで味つけしただし汁で煮こみ、でん粉でとろみをつけています。冬瓜は煮込むと透き通ったような色に仕上がり、水晶のように見えることから、このような料理を水晶煮とも言います。 本日の献立/7月1日(木)・押麦のスープ ・すいか ・黒糖パン、牛乳 栄養価 エネルギー 794kcal、たんぱく質 32.9g、脂質 21.2g ☆赤ピーマン☆ ピーマンはトウガラシの仲間で、英語では「bell pepper(ベル・ペッパー)」「sweet pepper(スイート・ペッパー)」などと呼ばれています。トウガラシは中央・南アメリカが原産で、江戸時代の初期に薬味や香辛料として伝わりました。その後アメリカで品種改良され、明治の初期に辛味のないトウガラシとしてピーマンが伝わり、当時は「甘トウガラシ」と呼ばれていました。ピーマンの名は、フランス語でトウガラシを「piment(ピマン)」と呼ぶことが語源となったようです。その後、日本で好まれる品種も育成され、第二次世界大戦後になって生産量が増加しました。一般に使われている緑色のものは、未成熟の果実で、完熟すると赤くなります。これを「赤ピーマン」と呼び、緑のものと比べて甘味が強く、苦味は少なく、また、栄養価も高くなることから、最近では注目され、完熟用の品種もつくられていますが、日持ちしないために、出荷量は少なめになっています。年中出荷されますが、おいしいのは6〜9月ごろで、夏が旬の緑黄色野菜です。 今日の給食では、「夏野菜のソテー」に使用し、鮮やかな赤色が料理の引き立て役となっています。 本日の献立/6月30日(水)・キャベツのゆずドレッシング ・パインアップル(カット缶) ・牛乳 栄養価 エネルギー 918kcal、たんぱく質 27.2g、脂質 25.0g ☆ハヤシライス☆ ハヤシライスは、うす切りの牛肉とたまねぎなどを主材料にして、デミグラスソースやトマトソース、ケチャップなどで煮込んだソースをご飯にかけた料理です。明治の初めごろに西洋料理が日本で変化したと思われる洋食の1つで、その発祥にはいろいろな説があります。 そのうちの一つは、牛肉をデミグラスソースで煮込んだハッシュドビーフをご飯にかけたとのことで、ハッシュドビーフ・ウィズ・ライス(Hashed beef with Rice)がなまってハヤシライスになったということです。「海軍割烹術参考書(1908年)」でも、ハッシュドポテトが、ドライハヤシと紹介されている例もあり、「ハッシュ」を「ハヤシ」と表現していたのではないかと考えられます。また、そのほか実業家であり医師でもあった「早矢仕有的(はやしゆうてき/1837〜1901)」が考案したという説や、宮内庁で考案された料理を「林」という名の料理人が、従業員のまかない飯として提供したという説などがあります。そのほかにも元祖だと名乗るレストランなどもあり、実のところはよくわかっていません。 しかし、カレーライスやどんぶりのように、ご飯の上に味つけした具材をかけて食べるという料理は、手軽においしく食べられるようにくふうされた日本独特の発想ではないかと考えられます。 本日の献立/6月29日(火)・きゅうりのあえもの ・小松菜のみそ汁 ・ごはん、牛乳 栄養価 エネルギー 740kcal、たんぱく質 32.3g、脂質 15.2g ☆バター(牛酪)☆ バターの歴史は古く、紀元前3500年ごろのメソポタミアの石版に牛乳を搾ってバターらしきものを作っている人の姿が描かれており、また、聖書にも多くの記述が見られるそうです。日本へは牛乳を煮詰めてつくった「蘇(そ)」というものが8世紀ごろに伝わり、つくられていましたが、これがチーズやバターに近いものだったとされています。その後、江戸時代には8代将軍(1716〜45)であった徳川吉宗(1684〜1751)がオランダの獣医に勧められて白牛を飼って試作したとされ、「ぼうとろ」や「白牛酪(はくぎゅうらく)」と呼ばれてわずかに生産されていたようです。本格的につくられるようになったのは明治時代になってからで、福沢諭吉が1870年(明治3)に刊行した「肉食之説」にもバターのことを「消化を助ける妙品なり」として紹介しています。そして、1872年(明治5)に、東京の麻布の農場で試験的につくられるようになり、1885年(明治18)ごろから工場での生産が始まりました。 成分のほどんどは脂肪となっていますが、ビタミンAも多く含まれています。また、特有の香りが生かされ、様々な加工食品や料理の材料として使用されています。 今日のの給食では、しょうゆで下味をつけた鶏肉に溶かしたバターをかけてオーブンで焼き、風味よく仕上げています。 |
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