放送による生徒集会
校長先生より、「おさらい」についての話がありました。
「ロンドンにヘンリー・ボーンという大書店があり、10人の新入社員が採用されました。いずれも大学の新卒者でしたが、ただ1人、ベルナード・クオリッチだけは大学卒の学歴がありませんでした。彼は同じ働くならボーンのような大書店で働きたいと、わざわざドイツからやってきました。 さて、この書店は国際的な取引を行っているので、社長は手紙の書き方を非常に重視していました。新しく採用した社員には、社長自身がやかましく指導し、社長に提出したどの手紙も真っ赤に直されました。 同僚たちは文句を言って、社長が手直しした手紙を写し替えると、後は不要だと捨てていました。しかし、彼だけは、その手紙を保存し、休みの日にまとめて読み返しました。すると文字の使い方や、ちょっとした言い回しで効果が違うことなどが分かり、同じ誤りや下手な書き方を繰り返さなくなりました。 そして5年目には、ボーン氏の大々的な援助によって独立し、クオリッチ書店を開業し、10年後にはボーン書店をしのぐ大書店に育て上げ、イギリス一の大書籍商となりました。 人の言葉を素直に聞く耳を持ち、おさらいをすることが大事です。」 |
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