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施設のバリアフリー 心のバリアフリー

6年生が、東大寺の大仏殿に入るときのことです。

付添い教員が団体入場券を購入し、先頭の担任教員に入場券を渡しました。
各組の子どもたちは順番に回廊に入る階段を上がって、大仏殿の入場口を通過していきました。
車いすの児童はその階段の横にあるスロープから行けば、大仏殿の前まで回廊を通って直行できます。ところが、スロープの入口には鍵がかかっていて入れません。
私たちが困っていると、そこに警備員さんがいらっしゃいました。
私が、「すいません。車いすの子どもたちを通したいのですが、
開けていただけませんか。」とお願いしたらその警備員さんが、
「ああ、それなら入場券を見せてください」とおっしゃいました。
「いや、入場券は先頭の先生が持って行ってまして、
 もう中に入ってしまっています」と答えたところ、
「じゃあ添乗員さんを呼んでください。そうすれば、団体の方かどうかわかりますので」と言う返事です。
「遠足なので、添乗員さんはいないんですけど」と私が答えると、
「それなら代表者の方を読んでください」と笑顔でおっしゃいました。
私(校長)が、「代表者は私です」と言うと、

「エッ?」
と言って、それまでの笑顔が疑いの表情に変わりました。

(そりゃあ、この日は半袖のポロシャツに綿パンという普段着でしたよ。
 見た目にも代表者=校長には見えませんよ…(泣))

「とりあえず、入場券を買ったという領収書とかお持ちではないですか?」と言われたので、それをお見せして中に入ることができました。

「ごめんなさいね。誰でもお通しするわけにはいきませんのでね」
と仰る警備員さん。その真面目な仕事ぶりには本当に敬意を表します。


ただ、その時、ふと気づいたことがありました。

もし、介助者のいない車いすの旅行者なら中に入れたのかなと。

きっとその警備員さんは、階段をあがって本人に代わって
入場券を購入してくださるでしょう。
でも、その警備員さんが近くにいなかったらどうなるでしょう?
階段の上にある入場券売り場まで、どうやって行けばよいのでしょう?

誤解のないように言いますが、
これは、決して施設の責任や問題点を問いたいわけではありません。
どこにだって段差や階段、バリアは存在します。
その前で、ハンディキャップのある方が困ってしまう場面は絶対発生します。
その時に、自分自身が進んで声をかけて協力するようにならないといけないなぁ、
言い換えれば、自分自身がもっとバリアフリーにならないといけないなぁ。

遠足中に、そんなことを考えました。

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