2/10 全校朝会 校長講話「心の鬼を追い払おう」今日は、友だちと仲良くできない、いつもけんかばかりしてしまう人の話をします。 昔あるところに、人の話を聞かずに、自分のことばかり言い張って、すぐに人ともめてしまう人がいました。この人が、釜でご飯を炊いていたら、こげついてしまったのです。その人は、腹が立って、釜をつかんで投げようとしました。熱い釜を素手で持ち上げたので、大きなやけどをしてしまいました。大やけどをしたので、そのことに腹が立って、庭にあったまきわりでその釜を二つに割りました。すると、その二つに割れた釜が、空中に舞い上がって、その人の頭に音を立ててあたりました。たちまち、頭から血がたらたら流れ落ちるのですが、ぬぐうこともできません。 けがをした人にとっては、大変気の毒な話ですが、この人は、いらだちばかりがつのって、自分の心を落ち着けることができなかったのです。いつも自分とけんかをしているのです。 人間の心の中には、いろいろな悪魔がいるものです。「わがまま」「いじわる」「自分勝手」「乱暴」と言うように、このような気持ちや行動は、心の鬼から生まれてくるのです。心の鬼の強い人は、さきほどお話した人のように、自分の心をうまくコントロールできないで、いつも自分とけんかをしてしまいます。そして、他の人とも、もめごとやけんかが絶えないのです。ちょっと自分の胸に手を当てて考えてみてください。友だちとうまく付き合えない、いつもけんかをしてしまう、すぐにもめてしまうという人は、何かものごとをする前に一呼吸おいて、自分の心に聞いてみましょう。いつもどおりの楽な方を選ぶのは簡単です。でもこういう時は、しんどい方を選んでください。もし、暴れている鬼がいるなと思ったら、勇気をふりしぼって、その心の鬼を追い払う努力をしましょう。そういう強い気持ちで毎日過ごしていると、自分も友だちも大切にする人間に成長していくことでしょう。 |
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