7/20(火)1学期終業式

 1学期の終業式が行われました。校長先生の講話を紹介します。

 おはようございます。
 1学期も今日が最後の日となりました。今年度もコロナ禍で、71日の授業日数のなか2時間、4時間のみの授業日やTeamsでの学活、修学旅行・一泊移住の延期・中止など、行事がことごとくできないというような、まだまだ君たちに我慢を強いる1学期であったと思いますが、どの学年も自分を鍛え磨く頑張りを随所で見られたと思います。
 1年生、君たちの挨拶、『挨拶は心、心は声の大きさと笑顔で表す』ことをしっかり実行できています。朝、きみたちと挨拶をかわすと本当に気持ちよくなります。来校されてくる方が「すれ違った生徒が本当に気持ちよくこんにちわと挨拶をしてくれます。すばらしい学校ですね」とお褒めの言葉をよくいただきます。当たり前のように続けてくださいね。
 2年生、1年生の時に必死に身につけようと努力した『凡事徹底』、1年生には手本を、3年生に追い付け追い越せと、この1学期よくがんばりました。『凡事一流』目指して、長吉中5原則の「感謝」「ふだん力」そして「役に立つ」ことのできる生徒にさらなる努力期待しています。    
 3年生、君たちは前にも言った通り、長吉中学校の顔です。自分で自分の責任を持って判断、行動できる生徒に成長していると先生は思います。1年生、2年生に『これが3年や、見とけよ』と言えるくらいの成長を、2学期の様々な行事、活動を通してそして、学習に臨む姿勢でぜひとも見せてください。

 この1学期の反省は、昨日の学年集会や学年便り、そして担任の先生から話されていると思います。しっかり見つめ直し2学期に備えてください。

 さて、話は変わりますが、先日の土曜日の朝、パンを買いに藤井寺の良く買いに行く店へパンを買いに行ったのですが、先生の前に、アメリカかヨーロッパ系の女性がレジを待っていました。店員さんがその人のパンのトレーを受け取り、一つずつ袋に入れかけたとき、先生は「えっ?何でこんな日本語知ってるの?」と思う言葉を話しました。「もったいないから一つずつ袋に入れなくていいですよ。」
 日本人が忘れかけている、この「もったいない」という言葉を世界に広めた人がいます。その人は、アフリカのケニア人、ワンガリー・マータイという人です。彼女が住んでいたケニアの町は土地の砂漠化が進み、多くの人は貧しさと飢えに苦しみ、当然子供を学校に行かすこともできませんでした。
 この貧しさを何とかできないかと考えていた時、マータイさんは一冊の本を読みます。これは南アメリカのエクアドルに伝わる昔話です。

 ある日アマゾンの森が火事となりごうごうと燃え始めました。多くの動物や鳥たちは、われ先にと逃げるなか、体長7センチしかないハチドリだけは逃げずに、小さなくちばしに水を含み、何とか火を消そうと何度も何度も水を運びます。
 ほかの動物たちはそのハチドリを見て、「こんな大きな火事なのに、お前のくちばしにためた水で火が消えるはずはない」「そんなことやめて早く逃げろ」と言いました。しかし、ハチドリはそんな動物に向かって言います。「私はいま私にできることをしているだけです」そう言って水を運ぶのでした。

 これを読んだマータイさんは、一本の木を荒れ果てた土地に植えます。そしてまた一本と植え始めました。周りの人は、「こんな土地に木を植えても無駄だ」と言いました。
でもマータイさんはあのハチドリの教えを思い出し、そんな人々に、「私は、いま私ができることをしているだけです」と言って、また一本と木を植え続けていきました。
 やがて、町の貧しい女性たちも参加し「グリーンベルト運動」となって広がりを見せます。この運動には延べ10万人が参加し、植えた苗木は5100万本にのぼります。
 その荒れ果てた土地は、木が成長し林になり、やがて森となり、その木々の間を川が流れ始め、その水を求めて鳥や動物が現れ、魚が泳ぎ出し、貧しかった人たちは飢えに苦しむこともなくなり、生活にも余裕が出てきて、子どもたちを学校に行かすこともできるようになったそうです。
このマータイさんが日本にやってきたとき「もったいない」という言葉を知り、これこそ地球の環境を守るための合言葉だと世界に広めました。マータイさんが亡くなった後も「もったいないキャンペーン」として、国連の提唱するSDGs(接続可能な開発目標)への取り組みに貢献しています。

 明日から夏休みが始まります。マータイさんの活動から学ぶ、小さな、ちょっとのことでも積み重ねていけば大きな成功になることから、みなさんにおきかえ、勉強・クラブ・家族の一員として「今、自分ができることは何か」「まず何をしなければならないか」を考え、夏休みを過ごしてください。

画像1 画像1
画像2 画像2
画像3 画像3
文字: 大きく | 小さく | 標準 配色: 通常 | 白地 | 黒地
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31