朝夕の肌寒さもようやく去り、新入生の皆さんを祝福するかのように、
ここ熊野街道や住吉大社の史跡を有する、墨江丘の地にも、桜の花が
あでやかに咲き誇っています。色鮮やかな花々に囲まれ、春の息吹が
満ち溢れる今日の良き日に入学式を迎えられた新入生の皆さん、
保護者の皆様、ご入学おめでとうございます。心からお慶び申し上げます。
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また、本日は、ご来賓の皆様には、大変お忙しい中、本校入学式に
ご臨席を賜り、誠にありがとうございます。高いところからでは
ございますが、厚くお礼申しあげます。
一九五名の新入生の皆さん、あらためまして入学おめでとうございます。
皆さんの入学を、二年生、三年生、教職員一同、心待ちにしていました。
皆さんは今日から墨江丘中学校の生徒です。みなさんの顔を見ていますと
「今日から中学生、新しい気持ちで頑張るぞ」というみなさんの意気込み
を大いに感じとることができます。これから始まる中学校生活に多少の
不安を感じつつも、勉強や部活動などに頑張ろうと、夢や希望を持って
今日の入学式に臨んでいることと思います。今のその気持ちを大切に、
これからの三年間、自分の力や個性を十分に伸ばしてほしいと思います。
さて、入学にあたって、皆さんが持っている可能性という力をのばして
もらうために、また、この墨江丘中学校の生徒として、
校訓「自主・創造・友愛・協調」をもとに頑張ってほしいことと理解して
欲しいことを大きく、二つお話しします。
その第一は、校訓「友愛・協調」です。皆さんには、いろいろな人との
出会いを大切に、そして周りの人を思いやる心をもってほしいということ
です。新しいクラスにはそれぞれ異なった個性を持った仲間がやって
来ます。また、部活動ではクラスや学年を超えて同級生や上級生と接する
ことになります。授業では教科ごとに先生も変わります。また学校には
事務室や給食室、管理作業員室にも職員の方々がおられます。学校だけ
ではありません。この墨江丘の地域の方々も皆さんを暖かく見守って
くださっています。もちろん、小学校の先生方も応援してくださいます。
このように、皆さんは多くの人と出会い、接し、支えられて行きます。
元気でさわやかな挨拶と感謝の心を忘れず、みなさんには中学校でも
新しい出会いをいっぱいつくって、人のつながりを大切にしてほしいと
思っています。
二つ目は、「自主・創造」です。みなさんには将来に向けて、
「学ぶことは大切」という考え方を持ってほしいと思います。皆さんは
将来に夢を持たなければなりません。夢を持つには、知識が必要です。
知識をつけるには教育と学びが必要です。そのために中学校生活では
学ぶことを大切にして欲しいのです。学ぶことでは失敗を恐れない
前向きな考え方を持つことも大切です。そしてそこでは、学びを通して
判ることの喜び知ってほしいのです。学校で学ぶことに、無駄なことは
一つもありません。多くのことを中学校で学び、皆さんが持っている
無限の未来に夢を描いて欲しいと思います。
以上、今、お話しした「人を思いやる心」と「学ぶことは大切」という
姿勢をもって、中学生として、大きく考え方を伸ばして欲しいと思います。
それでも、時には中学校では困ることもあるかと思います。心配に
なったり、悩んだりしてうまくいかない時もあるかも知れません。
そんな時は先生や先輩に遠慮なく聞いてください。もちろん、家族の方に
相談することも忘れないでください。皆さんの周りには優しく支えて
くれる人がたくさんいます。
みなさんには、安心して「中学では、このことを頑張ろう」とまず目標を
立て、自分を高めるためにいろいろなことに挑戦してほしいと願っています。
最後になりましたが、保護者の皆様、お子様のご入学を心からお祝い
申し上げます。本日より皆様のご期待と信頼に応えられますよう教職員
一同、三年後の進路を見通しながら、全力で教育に取り組んで参ります。
中学生という時期は、心と体、考え方が人生の中でも最も成長・発達する
時期であると言われています。
ただ心身の成長・発達が急激である分、バランスを崩すこともあり、子ども
たち自身が不安な気持ちになったり、不安定になったりすることもあり家庭
でも、ご心配になることもあろうかと思います。そんな折には遠慮なく担任
や学校にご相談ください。ご家庭と学校がともに手を携えて、そして地域の
皆様のご支援をいただきながら、一人一人の生徒の皆さんの可能性を
引き出し、伸ばしていきたいと考えております。どうか、本校教育の推進に
深いご理解とご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。それでは、
新入生のみなさん、笑顔と元気を大切に充実した中学校生活を過ごしま
しょう。以上をもちまして、入学式学校長式辞といたします。
平成二十六年四月三日
大阪市立墨江丘中学校 学校長 渡邊 雅彦