卒業証書授与式
送別の歌 「旅立ちの日に」を大きな声で歌いました。
卒業証書授与式
蛍の光 PTAさんの記念品贈呈、学年委員長さんから謝辞をいただいています。
卒業証書授与式
卒業生が退場します。
その後、花道を通って学校外へ出ていきます。 みなさん おめでとうございました。 学校長 式辞
厳しい冬を乗り越え、自然界にエネルギーが満ちあふれ、確かに春の訪れを感じられる日を迎えました。
今日ここに義務教育の全課程を修了されて、晴れて卒業の日を迎えられた皆さん、ご卒業 おめでとうございます。 ただいま236名の皆さんに、その証として卒業証書をお渡しすることができ、本当にうれしく思います。 保護者の皆様 お子様のご卒業、誠におめでとうございます。心も身体も共にたくましく成長されたお子様の姿に、皆さまの胸にも熱き思いがあふれていらっしゃることと存じます。そして、この3年間、今日まで、本校教育に、ご理解とご協力を賜りました事、改めて感謝いたします。 また、本日、ご来賓の皆様方には、公私何かとご多用のところ、晴れのこの良き日にご臨席を賜りました事、高いところからではございますが、厚くお礼申し上げます。平素より、本校教育活動へのご支援はもとより、地域の未来を担う子供たちの健全育成にご尽力いただいておりますこと、重ねてお礼申し上げます。 さて、本日で義務教育も最後。みなさんは未来に向かって羽ばたかれますが、そのみなさんに、ひとつのお話をさせて下さい。 それは、「幸せの四条件」というお話です。 神奈川県の川崎市に、日本理化学工業という会社があります。学校で使うチョークを作っている会社で、一日10万本のチョークを作っており、日本のチョークの3割がここで作られている業界最大手の会社です。けれど決して大企業ではなく、今年の2月現在で、従業員は83名、そしてそのうち61名の、知的に障がいを持つ方が働いている会社です。なぜ、この会社が7割を超える障がいを持つ方を雇用しているかというと、今から56年前の昭和34年、当時専務だった大山現会長のもとに、隣にあった特別支援学校の先生が「15歳の卒業生を採用してほしい」とお願いに来られたことがきっかけでした。 会長は自信がなく何度も断ったのですが、3度目に先生が「就職は諦めましたが、これだけは聞いてください。この子達はまだ15歳ですが、就職ができないとこのままずっと施設に入る事になります。しかも東京には施設が少ないので地方の施設に入ります。だからせめて、人が働くとはどういう事か、その事を是非体験させてやりたいのです。何日間かでも結構ですからお願いいたします」。こう言われ、結果2人の少女を2週間預かることになります、そしてその2週間の間、一生懸命に働く姿を見た従業員の方が、「ぜひ採用してあげて下さい」と会長にお願いし、次の年から2人は正社員として働くことになりました。 その数年後、ある法要で、隣に座られたご住職に、会長は質問をします。「2人の少女は、遅刻もせずに毎日会社に来て一生懸命働いているのです。仕事で失敗して帰りなさいというと泣いて嫌がる。施設で大事に面倒を見られた方が楽で幸せだと思うのですが、とても不思議なのですよ」と。 その時住職は言います、「それはそうです。人間の究極の幸せは4つあります。人に愛されること。人に褒められること。人の役に立つこと、そして、人に必要とされることです。そのうち、人から褒められる事、人の役に立つ事、人に必要にされる事は、なかなか施設では得られません。一生懸命働くこと、仕事をすることによって得られるのです、だから彼女たちは頑張るのではないですか」と。その言葉に感銘した大山会長は、「そうか、人間の幸せは、人に褒められ、人に必要とされて働き、人に役に立ち、自分で稼いで自立することなのだ。」と思い、それを企業の使命として、障がいのある人を採用しつづけたのです。 この話を知ったのは5年前でした。そして、人から褒められたり、必要とされるのはどういう時かと考えると、一生懸命真面目に頑張り、その結果人の役に立ったときでないかと考えるに至りました。人間は、人の役に立った時、また自立して人から褒められたり必要とされたときに幸せを感じるのではないでしょうか。 本校教育目標の『自立貢献』=「社会に貢献できる、自立した人間の育成」の元になったお話です。 今日、卒業を迎えられるみなさん、奇しくも今日は3月11日、5年前の今日も卒業式でした。今日の日を迎えられなかった方もたくさんいた中で、今日の皆さんは、すでにとても幸せです。あの日から5年、立派に成長した姿を、保護者の皆様や教職員に見てもらえ喜んでもらえているのですから。十分に人の役に立ち、人に幸せな気持ちにさせています。 そのうえで、今日から、目の前のやるべきこと・やりたいことに一生懸命に取り組んでほしいと思います。一生懸命頑張っている人を見ると、勇気をもらえますから。そのことで どうか誰かの役に立ってください。役に立とうとして下さい。誰かに褒められてください、誰かに必要とされてください。それが、みなさんが幸せになる道と信じています。 人から愛されること・人から褒められること・人の役に立つこと、人に必要とされること・・・その幸せの四条件、覚えていてくれたらうれしいです。 保護者の皆様に改めてお礼申し上げます。皆さまにとって、かけがえのない大切なお子様を3年間お預かりし、私たち教職員一同、精一杯努力を重ねてまいりました。この間、学校に対する保護者の思いや願いに充分お答えできなかったこともあろうかと存じます。しかし保護者の皆さまからは、常に温かいご理解とご協力をいただいて参りましたことに対し、本当に心より厚くお礼申しあげます。 今後は、ご来賓の皆様ともども、地域の良き理解者として、後輩たちの健全育成に、更なるご支援を賜りますようお願い申し上げます。 卒業生の皆さん、いよいよ別れの時が来ました。暖かな春を迎えようとしている今日の良き日、大きな翼を広げ未来に巣立っていかれる卒業生の皆さんに、アメリカの詩人 ヘンリー・ワーズワース・ロングフェローの言葉を贈りたいと思います。 その言葉は 「雲の後ろでは、太陽がいつも輝いている。」 というものです。 これからの人生は、晴れた日ばかりではありません。心が厚い雲に覆われ、雨が降る日もあるでしょう、しかしその時でもなお、空を見上げてください。 厚い雲の向こうでは必ずいつも、太陽が燦々と輝いています。本当につらい時、その言葉を思い出し、太陽を信じて、歩んでいってください。 この言葉を贈る言葉として 私の式辞といたします。お幸せに。 平成28年3月11日 大阪市立中野中学校長 山本哲哉 第65回卒業証書授与式を挙行します
3月11日(金)、午前10時より中野中学校体育館で第65回卒業証書授与式を行います。三寒四温の気温の変化を迎えながら、一歩一歩春の訪れを感じます。下の写真は校内に咲く水仙です。きれいな花を咲かせて本日、卒業する3年生を見守ってくれています。どうぞ、保護者のみなさま、地域のみなさま、本日、卒業する子どもたちを温かく送り出してくださいますよう、よろしくお願い申しあげます。
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