北九州のモノレールの事件では、ネット上には中学校の名前も、線路に降りた生徒の名前までも出ていました。また、身元が明らかにされるだけでなく、刑事事件として警察のお世話にもなりますし、損害賠償責任も生じてきます。
　阪南中学校の生徒でこんなことをする人はいないと思いますが、なぜ、このような非常識な行為に走る人が多いのでしょう。
　今の若者は、「but(しかし)」は上手く使えるが、「if(もし)」は苦手という人が増えているという分析結果があるそうです。どういうことかわかりますか。
　「but(しかし)」は「でも」ということ、つまり、「でも」とか「何々だから」といって言い訳をするのはとてもうまいけれど、軽い気持ちの悪ふざけが、世間にどれほどや大きな迷惑をかけるのか、そして、それをインターネットに投稿することによって、自分がどのような立場に追い込まれるのか、「if(もし何々なら)」と想像力を働かせることができない人が多くなってきているということです。
　これは、日頃の皆さんの学校生活の中でも同じことが言えると思います。こんなことを言われて、こんなことをされて相手がどう思うか、それがしっかりと理解できないと、相手を傷つけてしまうことになるわけです。
　皆さんには、ぜひ、「if」が得意な人になってほしいと思います。

　校 長　山 崎　英 志