凡事徹底とは、当たり前のことを徹底してやることだとお話ししましたが、当たり前のことができているかどうかは、物事の結果を左右する重要な問題だという意味もあります。
　パナソニックという会社名を聞いたことがあると思います。パナソニックの創業者である松下幸之助さんは、取引先企業の経営がうまくいっているかどうかすぐに見抜いたと言われています。その判断基準は、１従業員の挨拶、２整理整頓、３トイレ掃除という、当たり前のことだったそうです。あいさつを交わすことでコミュニケーションが広がり、整理整頓することで能率があがります。そして、トイレを美しくすることは心を磨くことにつながり、いい仕事ができるというわけです。
　上越教育大学に赤坂先生という方がおられるのですが、この凡事徹底を、Ａ：当たり前のことを、Ｋ：きちんと、Ｂ：バカになってやることが大切だと、「ＡＫＢの法則」と名付けられています。
　当たり前の簡単なことができないようでは、当然難しいことはできず、何事もいい加減になり、よい結果はでません。くどいようですが、凡事徹底を図って、自分自身を成長させる2学期にしてほしいと思います。

　２学期の初めにあたり、以前もお話したことがあると思いますが、「凡事徹底」ということについて、お話しておきたいと思います。「凡事徹底」というのは、当たり前のことを徹底して行うという意味です。何か特別なことをやるのではなく、当たり前のことを徹底的にやり続けることで、大きな差が生まれ、すばらしい結果を出すことができるということです。
　アメリカの大リーグで活躍しているイチロー選手がこんな話をしています。僕は、高校生活の３年間、１日にたった１０分ですが、寝る前に必ず素振りをしました。その１０分の素振りを１年３６５日、３年間一日も休むことなく続けました。これが誰よりやった練習です。１日たった１０分の素振りなら、みんなでもできるなんでもないようなことです。しかし、それを３６５日徹底してやることによって、今のイチロー選手があるということです。
　「気持ちよくあいさつをする」「時間を守る」「授業に真剣に取り組む」、皆さんの周りには、当たり前のことがたくさんあります。これらの凡事を、意識して自分で徹底させること、徹底して続けることが大切です。そして、それがみんなを確実に成長させることにつながります。ぜひ、意識して２学期を過ごしてみてほしいと思います。