理科担当の木村です!
現在、日没後に西の空を見上げると、ひときわ明るく輝く星を見ることができます。大阪の夜空では星を見つけることは困難なことです。この輝く星の名前は金星です。日没後の西の空に見える金星をとくに「宵の明星」(よいのみょうじょう)とよびます。
金星は、地球よりも内側を太陽のまわりを公転している内惑星(ないわくせい)なので夜中に見ることはできません。今、見えている金星もこのあと西の空に沈んでいきます。 さて、金星は、月と同じように満ち欠けをする星です。ガリレオ・ガリレイ(1564−1642)は、愛弟子のカステッリからの手紙でこのことを知り、手製の望遠鏡で初めて満ち欠けする金星を観測したそうです。 また、夜空に明るく輝く星なので、日本の歴史にも登場します。ウィキペディアによると、平安時代には宵の明星を「夕星(ゆうづつ / ゆうつづ)」と呼んでいたそうです。清少納言の随筆「枕草子」角川文庫版第239段に「星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばひ星、すこしをかし。」にあるように、夜を彩る美しい星のひとつとしての名が残されているとのことです。ちなみに「ひこぼし」はわし座のアルタイル、「よばひ星」は流星のことですよ。 今晩、清少納言が見たであろう金星を見てはいかがですか。 木村 雅人 ※写真は、あべのハルカスと宵の明星(金星) 4月21日午後7時ごろ撮影 ![]() ![]()
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