文部科学省が公開した「2018年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、いじめの認知件数は前年度比12万9,555件増の54万3,933件という結果が出ています。
文部科学省は、急激に「いじめ」の認知件数が増加した理由について、「学校がいじめの初期段階から対応するようになっている」と評価しています。けんかやふざけ合いも状況次第でいじめになる可能性があり、放っておくと深刻ないじめにつながっていきます。
残念なことですが、学校や社会では、いじめが起こっています。いじめに関わる事案は、どこにでも、誰にでも起こりうるという意識をもつことが大切なのです。
先日のいじめを考える日。子どもたちに私の小学校時代の経験を話しました。
・小学校4年生のとき、友だちをいじめてしまったこと
・小学校5年生のとき、友だちにいじめられたこと
・小学校6年生のとき、友だちをいじめから守ったこと
子どもたちは、真剣な眼差しで、私の話を聞いてくれました。その後、各学級でも学習が行われ、いじめについて考えました。
ご家庭でお願いしたいのは、「まさか、うちの子に限って」という意識ではなく、「うちの子も、いじめに関わるかもしれない」という視点で、子どもたちと接していただきたいのです。いじめは、当事者同士という関係だけでなく、子どもたちが第三者の立場になる場合もあります。
お子さんがお家の方に、いじめに関することを話したときには、必ず学校にご相談ください。いじめの早期発見が早期解決につながります。家庭と学校が連携して、「いじめを必ず解決する北津守小学校」を創っていきます。
同時に、「いじめを起こさない」ことも大切です。友だちを大切に思う心があれば、いじめをすることはありません。そのためにも、子どもたちの自尊感情を育む必要があります。校長室の窓vol3「自尊感情を育む言葉」をご覧いただき、「ミホさん」、「カヨさん」となって、家庭でも学校でも、子どもたちの自尊感情を育み、「いじめを起こさない北津守小学校」を創っていきます。皆さまのご支援とご協力をお願いいします。
次回の校長室の窓vol5は、「携帯電話・スマートフォン」です。
7月7日(火)の配信予定です。
北津守小学校 校長 辻 信行