各担任より、卒業する全生徒の呼名を行い、学級代表生徒が学校長より卒業証書を受け取りました。
他の生徒たちは式後、学級担任から一人ひとりに授与されました。
唯一在校生代表として参加した生徒会長、先輩と過ごした日々の思い出と感謝の言葉は目の前先輩に十分伝わってのではないでしょうか。
そして答辞、代表二人から思い出の数々、改めて仲間の存在と支えてくださった保護者や先生方への感謝の言葉で綴られていました。
最後に十三中学校の伝統を引き継ぐ在校生へ心温まる素晴らしいメッセージが送辞として伝えられました。
在校生代表の送辞と卒業生代表二人の答辞を下の【折りたたみ記事】に紹介します。
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在校生 お祝いのことば
草木もようやく長い冬の眠りから覚め、生命の息吹が感じられる季節となりました。暖かい春の風が、肌で感じられるようになってきたこの良き日に、晴れて十三中学校をご卒業される三年生の皆様方、ご卒業、おめでとうございます。在校生一同、心よりお祝い申しあげます。
今、先輩方と過ごした時間を振り返ってみますと、後輩である私たちにいつも寄り添い、私たちの背中を押してくださり、時には優しく、時には厳しく導いてくださっていたと実感し、感謝しています。今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、学校行事も縮小や中止などがありました。そんな中でも全力で取り組み、皆で一丸となって成功へと導いてくださる先輩方の姿は、とても頼もしく感じられました。
生徒会や委員会活動では、みなさんは、リーダーシップを発揮し、活動に不慣れな私たち後輩のことを引っ張ってくださいました。クリーン作戦や募金活動では、私たちに優しく丁寧に仕事の内容を教えてくださいました。特にあいさつ運動では、あいさつの大切さや人との関わり方を教えてくださいました。私たちも、この、あいさつの大切さを、十三中学校の伝統として後輩たちに伝え、これからも必ずより良い伝統としていきます。
体育大会の学年演技は、練習時間が短かったにも関わらず、グラウンド全てを七十三期生色一色に染め上げ、一瞬で会場を引き込みました。短期間で仕上げたとはとても感じさせない素晴らしい演技で、学年の中での、お互いの信頼関係の強さも伝わってきました。みんなで協力し、演技を成功させようというみなさんの強い思いが、見ている私たちにひしひしと伝わり、仲間と協力して一つのものを作り上げる喜びと感動を、改めて感じることができました。
部活動では、先輩方は私たちに、技術面だけではなく、精神面や礼儀の細かいところまで丁寧に教えてくださいました。おかげで毎日部活動に行くのがとても楽しく、先輩方のようになることが自分の夢だと、たくさんの友人たちが言っています。先輩のいない部活動に入っている私は、そんな話を聞いて、とても残念で、またうらやましく思いました。
たくさんの思い出がつまった、この十三中学校での生活も、今、終わろうとしています。みなさんはこれから、夢の実現のため、高校などへ進学し、たくさんの仲間ができることでしょう。困難が襲いかかることもたくさんあると思います。でもそんな時こそ、この校舎で、時には色々なことに悩み、時には友達と楽しみ、笑いあった日々を思い出してください。思い出は困難を乗り越える力になります。だから、きっと、先輩方ならどんな困難なことも乗り越えられるはずです。困難を乗り越え、光り輝く夢への道を、一歩一歩進んで行かれる先輩方に、私たちは惜しみない声援を送ります。
最後に、卒業生の皆様のご健康と、さらなるご活躍を心よりお祈り申しあげ、お祝いのことばとします。
令和三年三月十二日 在校生代表 生徒会長
卒業生 歓びのことば
暖かい日差しが感じられるようになり、ようやく厳しかった冬も遠ざかってきました。春の訪れを感じられるこの良き日に、私たち七十三期生は、この十三中学校を卒業します。
思い起こせば三年前、私たちはたくさんの期待と不安を胸に抱きながら正門をくぐりました。そして迎えた入学式。たくさんの先生方や先輩方に迎えていただき、保護者の方々に温かく見守っていただきました。安心した気持ちと共に、私たちの中学校生活は始まりました。その頃は少し大きかった制服も、今ではすっかり体になじみ、小さくさえ感じます。
入学して最初の行事、一泊移住。カッター訓練では、初めての経験に苦戦しながらも、みんなで声を合わせてオールを漕ぎ、クラスの絆を深めました。夜に行われた室内オリンピックでは、様々な種目で全員が盛り上がり、とても楽しかったのを覚えています。
球技大会では、白熱した試合が行われました。しかし、勝負に熱くなりすぎるあまり、トラブルも起こってしまいました。そんな経験も通して、勝敗よりも相手に対する思いやりが大切だということを学びました。
合唱コンクールでは、どのクラスも懸命に練習しました。初めのころはなかなか声が揃わず、クラスも良い雰囲気にはなりませんでした。しかし、練習を重ねていくごとに、クラス全員の声と心が揃っていきました。合唱コンクール当日には、どのクラスも練習の成果を存分に発揮し、それまでで一番の合唱ができました。体育館全体に響き渡った歌声は、聴いてくださっていた方々を感動させることができたのではないかと思います。
二年生になり、校外学習がありました。班の友達と、自分たちだけで買い物に行き、班ごとにオリジナルの料理を作りました。一年生では話したことのなかった人とも仲良くなることができ、また友達がたくさん増えました。
秋に行われた文化発表会。二年生が中心となるこの行事に、みんな気合をいれてそれぞれの役割に取り組みました。演技やダンス、映像作品、展示などが融合した発表で、本番当日にはそれぞれ積み上げてきたものを十分に発揮し、観客のみなさんの心をつかみ、感動と笑いに包まれた最高のパフォーマンスを披露することができました。そして、七十三期生が一つになった瞬間を、強く実感することができました。
三年間あきらめずにがんばった部活動。初めは基礎練習ばかりで、集中力が切れてしまうこともありました。仲間と意見が合わず、けんかしてしまうときもありました。でも、学年が上がるにつれて、基礎の大切さを学び、同時に仲間同士の絆が深まっていくのも感じました。そして、礼儀など、精神面でも大切なことを学びました。顧問の先生方には、たくさんのことを教えていただきました。本当にありがとうございました。
三年生になって最初の二か月は、新型コロナウイルスによる休校で、全員が集まることはありませんでした。中学校生活最後の一年を迎える私たちにとっては、不安でいっぱいの日々でした。次に学校に行けるのはいつになるのか、部活動の試合はどうなってしまうのか、最後の一年を楽しく、充実したものにできるのか。先が見えない状況の中、明るい未来があることを信じて前に進み続けました。そして七月、やっと全員で集まることができました。ただしそれは、今までに経験したことのなかったものでした。全員がマスクを着用し、距離をとるのが当たり前。様々な場面で、不自由が少なかったわけでもありませんでした。それでも、学校に来て、友達と話したり、授業を受けることが楽しかったです。少し前までは当たり前に感じていた、学校という存在は当たり前のものではなかったと気づかされ、感謝する良い機会にもなりました。
青空の下、行われた中学校最後の体育大会。様々な制限がある中ではありましたが、どのクラスも一つになり、優勝を目指してがんばりました。最後の種目、学年演技の「一笑の結笑を笑time!」では、練習の成果を存分に発揮することができました。なかなか動きが揃わず、失敗を繰り返しながら何度も練習を重ねた集団行動が成功したときは、とてもうれしかったです。毎日が新型コロナウイルスのニュースであふれていて、元気がなくなりつつある時期に、私たちの演技を見た人が少しでも元気になってくれていたらよかったです。体育大会を通して、クラス、学年の絆がより一層強くなりました。
そして、十月に行われた修学旅行。新型コロナウイルスの影響で、直前まで行けるかどうか不安でいっぱいでした。しかし、たくさんの人のご協力のおかげで実施することができました。一日目のラフティングでは、ボートの上で寝転んだり、川の水を浴びたりしてとても気持ちよかったです。二日目の選択別体験では、リンゴ狩りやフォレストアドベンチャー。ルアーフィッシングなど、それぞれ貴重な体験を楽しみました。夕食後に行われた全体レクリエーションでは、先生同士の対決や、生徒対先生の勝負もあり、とても盛り上がりました。三日目のナガシマスパーランドは、楽しみにしている人も多く、ジェットコースターに乗ったりお土産を買ったりして、あっという間に時間が過ぎるほど楽しみました。民泊がなくなってしまったりと、例年とは少し違うプログラムにはなりましたが、現地ならではの体験をたくさんさせていただき、とても良い修学旅行でした。
秋も深まり、文化発表会を終えると、「進路」という壁が私たちの目の前をふさぎました。毎月のようにあるテストでなかなか結果が出ず、自信をなくしたこともありました。中には、志望校を考え直さなければならない人もいました。しかし、どんな時でもそばで支えてくれた存在がありました。それは、家族です。思うような結果が出ず、落ち込んでいるときに声をかけてくれたりして、見守ってくれた家族に感謝しています。最後まで見守ってくれてありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
また、毎日の学校生活が楽しかったのは、友達のおかげでした。辛いことがあったり、進路や友達関係のことで悩んだりしている時に、自分のことを理解してくれて、そばにいてくれました。当たり前のように過ごしていた休み時間も、たまにはぶつかりあうことのあった時間も、今ではかけがえのない思い出として残っています。人生に一度の中学校生活三年間を、明るく照らしてくれて本当にありがとう。
そして、私たちが充実した中学校生活を送れたのは、先生方の支えがあったからでした。時には迷惑をかけてしまうこともありましたが、先生方のおかげで私たちはここまで成長することができました。コロナ禍の中でもたくさんの工夫をしてくださり、体育大会や修学旅行を行うことができたのも先生方のおかげです。先生方が教えてくださったことを、これからに活かして頑張りたいと思います。本当にありがとうございました。
この通い慣れた十三中学校とも、いよいよお別れです。中学校生活三年間で学んだことはとても多く、自分自身の成長につながりました。たくさんの思い出とともに、うれしさや懐かしさ、寂しさなど、いろいろな感情がこみ上げてきます。これからは、自分で選んだ道をそれぞれが歩いていきます。その道は険しく、決して簡単なものではないかもしれません。そんな時こそ、この十三中学校で過ごした三年間はきっと味方になってくれ、私たちを前に進めてくれると思います。辛いことがあっても、この三年間を思い出して、共にがんばっていきましょう。
在校生のみなさん、十三中学校の伝統を引き継ぎながら協力し合い、支えあって、今よりもすばらしい学校にしていってください。皆さんの力に期待しています。
最後になりましたが、皆様のご活躍と十三中学校のますますの発展を祈りつつ、お別れの言葉とさせていただきます。
令和三年三月十二日
卒業生代表