校長メモ 5月11日(火) 普段のリズムで気持ちよい生活を
緊急事態宣言が5月31日まで延長されました。ワクチン接種が進むまでは、一人一人が責任をもって基本的な感染防止対策をしっかりと行い、少しでも人の流れを抑制するしかないのだと思います。
しかし、ウイルスは目には見えません。どこに潜んでいるのか私たち人間にはわかりません。感染防止対策と共に、わたしたちに備わった自然の力、つまり免疫力が頼りです。規則正しい生活で心身を整え、ウイルスに負けない抵抗力をつけることが大切だと思います。また、「笑いは免疫力を高める」と聞きますので、毎日を楽しい気分で過ごすことも重要だと感じています。 先ほど、4年生と一緒に理科の授業で、淀川の河川敷に植物、虫、鳥など生き物の観察に行ってきました。自然の中にいるととってもすがすがしい気持ちになり、元気が湧いてきました。自然の力のすばらしさを改めて感じたところです。子どもたちが普段のリズムで気持ちよく学校生活を楽しむことができるよう努めてまいります。ご家庭でも、睡眠、食事、適度な運動に気をつけていただきますようよろしくお願いいたします。 それでも陽性者が出ないとは言えないのがコロナ禍の今です。みんな精一杯感染防止に取り組んでいるとお互いを信頼し合い、コロナウイルスを恐れ過ぎず、かといって楽観的になるのではなく、冷静に対応していかなければならないと感じています。 子どもたちの豊かな成長を願い、保護者の皆さん、地域の皆さんと力を合わせてこの状況を一緒に乗り越えていきたいと思います。お力添えをよろしくお願いいたします。 校長 久保 敬 火災避難訓練あわてず静かに避難ができ、消防署の方からほめていただきました。 続けて、児童、教職員の代表による水消火器を使っての消火訓練がありました。 火事では煙が怖いそうです。もしもの時には落ち着いて自分たちの命を守るようにしてほしいです。 子どもの日コロナ禍ですが、しっかり食べて健康に育ってほしいと願っています。 校長メモ 4月26日(月) 「わたしたち」の信頼関係を大切に
三度目の緊急事態宣言が、昨日、発出されました。
すでに医療崩壊が起こっており、医療従事者の方々が大変な思いをしながら治療にあたっておられる報道を目にし、心から感謝するばかりです。 病床が足りず、治療が間に合わず、普段なら亡くなるはずのない命が失われていく、こんなことはあってはならないことです。しかし、すこし冷静に考えてみると、世界には、病院も薬も満足にない国や地域が少なからずあります。日本のような豊かな国では、医療崩壊はとんでもない非常事態ですが、そこではそれが日常なのです。私たちは、そのような海外の状況を知ってかわいそうだと募金をしたりしますが、やはり他人事なのです。自分のことなら我慢できないことでも、他人事なら普段は忘れてしまっています。 先日、自宅近くの神社に立ち寄った時のことです。合格祈願、家内安全の絵馬に交じって目に飛び込んできた絵馬がありました。小学校低学年以下の子どもでしょうか、たどたどしい文字で「ちきゅうのみんながやさしくなりますように」と書かれていました。なんて素敵な言葉でしょう。 コロナウイルスに感染した人への差別や排除が起こっています。どんなに感染拡大防止策を施しても、誰にも感染するリスクがあります。自分ではない、知らない誰かが感染したと、他人事として捉えるのではなく、「わたし」「わたしたち」のことと捉えることができれば、「大丈夫、早く良くなってね」といたわりの声をかけることができるのではないでしょうか。 「わたし」ではなく「わたしたち」を主語にしてお互いに自分事として考え行動できたら、コロナ禍が続こうとも、安心して生活ができるのではないでしょうか。感染しないようにすること以上に、信頼関係を確かなものにすることが大切だと感じています。 校長メモ 4月22日(木) 子どもの安全と学びを守るために
今、大阪の感染拡大は大変厳しい状況にあり、来週初めには、緊急事態宣言が発出される見通しです。その際の大阪市立中学校の対応について、報道されているところによると、市長は子どもの感染リスクを最小限にすることを考え、学校に登校せずに済むオンライン授業を提案されたのだと思います。しかし、オンライン授業がすぐにできる状況にないことがわかり、プリント学習も取り入れながらオンライン授業の準備をしていくことに方針が転換されました。さらに、保護者からの給食実施の要望をかなえつつも感染リスクを小さくするため3時間目から給食終了までの登校という措置になったようです。そして、登校するまでの時間と帰宅後の午後は、プリント学習やICTを活用した学習を行うこととし、家庭での監護が難しい子どもは、学校で見守ることになっています。
このような方策が、本当に子どもたちや保護者の方の思いに寄り添った対応なのか、本当に子どもの「安全の確保」や「学びの保障」につながるのか、じっくりと考える必要があるのではないでしょうか。 登校がバラバラになることで、交通安全や不審者に対するリスクが高まることも考えられます。家に一人でいる時間も増え、遊びにも行けず、生活が乱れたり、ストレスが高まったりする危険もあります。 そもそも子どもを感染から守るということでオンライン授業という対応が考えられたと思うのですが、子どもたちは、登校しなければ感染のリスクが下がるのでしょうか。子どもたちは、ほぼ家庭と学校を往復するだけです。繁華街にも居酒屋にもいきません。毎日同じ仲間と過ごし、不特定多数の人と交わることはほぼありません。感染のリスクがあるとしたら、家族や教職員との接触ではないでしょうか。 私も電車通勤ですが、昨年4月の初めての緊急事態宣言時とは違い、車内が込み合っているため不安を感じることがあります。医療機関に勤める保護者の方から子どもを学校に行かせるのが心配だというご相談がありました。それは、学校で感染することを心配しておられるのではなく、自分が感染リスクの高い仕事をしているので、もし気づかずわが子が学校で感染を広めてしまうことになったらどうしようと心配されているのです。そのようなご心配をいただいていることに胸が痛みました。 子どもが一次感染源であれば、子どもを登校させないことで感染拡大は抑えることができるでしょうが、そうとは思えません。子どもに登校を控えさせても、大人の感染者数が減らない限り、子どもはいつまでも登校できない状況が続くだけです。 教職員もコロナウイルスのことはわかりませんので、様々な不安を抱えながらも、学校では、子どもたちが不安を感じないよう、できる限りの手洗い、マスク、消毒、換気など基本的な感染症対策に地道に取り組んでいます。そして、子どもたちが笑顔で安心して学校生活を送ることができることを願って、日々の当たり前の学習や活動を丁寧に行うことを心がけています。感染リスクをゼロにはできませんが、いろいろなことを総合的に考えたとき、学校は子どもにとって安全・安心な場所だと思うのです。 校長 久保 敬 |